20150426

プロ猿ファーゴル: 【Titleist VOKEY】 タイトリスト・ボーケイウェッジの系譜

【Titleist VOKEY】 タイトリスト・ボーケイウェッジの系譜といたしまして、ボーケイ・ウェッジ7を回顧してみました。あくまでも個人的な備忘録ですので文章内容についてはご容赦ください(笑)。

200
タイトリストからVOKEYの名を冠して1999年に発売されたファーストモデルが「200 series」です。伝統的なティアドロップ形状に緩やかなカーブを描いたリーディングエッジが特徴です。さらに革新的な特徴として、スイングのタイプとアプローチの戦略に合わせ11種類のロフト&バウンスをラインナップしたことです。ロフト&バウンスは既製品の固定スペックしか選べず、任意の数値のモノが欲しければクラフトマンに調整してもらう以外に方法がありませんでした。この豊富なラインナップが、世界のトッププレーヤーからアマチュアゴルファーにいたり絶大な人気を博したウェッジです。モデルは「ツアークローム」と「オイルカン」の2種類。「オイルカン」は光の反射を抑えるつや消し仕上げで、メッキは施しておらず酸化被膜処理によるソフトフィーリングがトッププロに愛用されています。

300&400200シリーズ発売後に追加発売されたのが「300 series」と「400 series」です。300シリーズはオフセットがつき、強いカーブを描いたリーディングエッジで卵型の形状が特徴、いわゆる出っ歯と呼ばれるウェッジです。400シリーズは若干のカーブがあるリーディングエッジでスクエアな形状が特徴です。従来の200シリーズに加えて、ヘッドの形状も選択できる多彩なバリエーションが話題を呼びました。モデルはメッキタイプの「クラシッククローム」とノンメッキの「ロウ」の2種類。

smその後に発売されたのが「SPIN MILLED」です。特徴は当時のUSGAが公認する限界値まで細かな凹凸を施したフェースに、グルーブもUSGA公認の限界値まで深く設定し、フェース面積を通常の約30%拡大したとのことです。現在で言う旧溝タイプです、アマチュアゴルファーでもバックスピンを容易にかけられると評判になった、いわゆる激スピンウェッジです。私も中古で購入して一時期使用してましたが、笑ってしまうほどスピンは激しくかかりましたね。モデルはメッキタイプの「クラシッククローム」とノンメッキの「オイルカン」の2種類。

sm2スピンミルドシリーズとして2008年に販売されたのが2代目モデルです。フェース、グルーブに施したスピンミルドは前作をそのまま踏襲しております。バックフェースの刻印デザインが多少変わっております。前作から変更された点は、ロフト角が48~64度まで、ソールのバウンスは3種類から選択可能とバリエーションが増えたことです。仕上げは日本仕様として「ニッケルクローム・サテンメッキ」と「ブラックニッケル」の2種類。このモデルも旧溝タイプで、いわゆる激スピンウェッジです。

TDVスピンミルドの派生モデルとして発売されたのが「SPIN MILLED TDV」です。「もはやウェッジは、パーを守るギアではない」と語るB・ボーケイ氏が、U.S.PGAツアーにおいてプロからのさまざまな要望に応え、その長年の経験から得た全ての知識を注ぎ込んだ集大成ウェッジというのが、このツアー バン・デザインのふれこみです。もちろん当該モデルも旧溝タイプになります。トゥとヒールを大きめに削ることにより地面からうける抵抗を軽減させ、スムーズでぶれの少ない振り抜きが可能となり、高い方向性とスピンコントロール性能を発揮するM型ソールデザインが話題を呼びました。

sm3tdvcc
旧溝の規制を受けて販売されたのが「SPIN MILLED C-C」と「SPIN MILLED TDV-R C-C」です。スピンミルドC-Cは溝以外は基本的にそのままですが、ツアー バン・デザインはツアーで高い評価を受けたMソールに、プレウォーンソールをプラスしたRソールを採用しています。これにより多彩なショットを可能にすると同時に、振り抜きの良さ、安定したスピン性能を発揮するというのがふれこみです。

SM4そして満を持して発売したのが、名器と誉れ高い「SPIN MILLED SM4」です。多くのスピン量を実現する17本の精密な溝を新たに採用し、フェース表面に熱処理を施し耐久性を向上させて高いスピン性能を維持できるようにしております。また、バリエーション豊富なロフト、バウンスにマッチしたソールデザインをそろえており、F・S・M・T・L・Rの6種類のソールがそれぞれのロフト、ライ角に合わせてラインナップされております。私は現在「SM5」を使用していますが、以前はこの「SM4」を2年間使い続けました。アベレージゴルファーの私も感じましたが、意図したショットを体現させてくれるウェッジであり、グリーンに吸い付くように止まってくれるスピン性能は一級品だと思います。

FW日本国内限定モデルとして発売されたのが「FORGED WEDGE」です。ボーケイ氏の作るウェッジはロストワックス製法(軟鉄鋳造)ですが、日本人が好む軟鉄鍛造が当該モデルになります。このボーケイデザイン・ウェッジ史上初の軟鉄鍛造ヘッドは、軟鉄鍛造ならではの精密な形状と、ソフトフィーリングが特徴です。すべてのロフトにリーディングエッジをあらかじめ削り抜けの良さを発揮するプレウォーンソールを採用しています。46度から52度まではフルショットメインのフラットフルソールを、54度から62度はコントロールショットに最適なRソールを採用しています。サテン仕上げの1種類のみとなります。藤田選手がこのウェッジを使用していましたね。



cw02日本国内限定モデルとして発売された軟鉄鍛造フォージドウェッジの後継モデルが「COLD FORGED」です。その名を冠した特徴的な「冷間鍛造」製法により、熱変形を抑えてさらに製品精度を向上しております。すべてのロフト角に合うグラインドで、バウンスの効果を発揮。また、前作同様にすべてのロフトにリーディングエッジをあらかじめ削り抜けの良さを発揮するプレウォーンソールを採用しています。サテン仕上げの1種類のみとなります。デザインがイマイチ垢抜けないですね、残念ながら販売は芳しくなかったように思います。





SM5SM4の後継モデルが2014年発売の「SPIN MILLED SM5」です。その特徴は最新のスピンミルド技術、新設計の溝“TX3”を搭載しております。46°~54°は、やや狭くより深い溝幅で、ラフからのフライヤーを軽減。56°~62°は、幅はそのまま、より深い溝に改良することでスピン性能を向上させております。そして形状は、ツアーのトレンドの中から生まれたブレード長が短く、丸みを帯びたトゥを持つ、コンパクトでバランスのとれた形状になっております。ツアークロームとゴールドニッケルの2種類の仕上げが用意されております。現在私の使用ウェッジです、その性能はさることながらよりシンプルになったバックフェースデザインがとても気に入っております。まだ使い始めてから3ラウンド程度ですがとても感触は良く、しっかりと使いこなしたいものです。




cf早くもコールドフォージドの後継モデルが今年発売されました。不評だった前モデルとの違いは、何と言ってもピンミルドグルーブの搭載ですね。SM5同様に新設計の溝“TX3”を搭載しております。46°~54°は、やや狭くより深い溝幅で、ラフからのフライヤーを軽減。56°~62°は、幅はそのまま、より深い溝に改良することでスピン性能を向上させております。やはりボーケイのウェッジならばスピンミルドテクノロジーがなければ魅力がありませんよね。バックフェースデザインがとても良いですね、前モデルまでこのフォージドウェッジシリーズのデザインは酷過ぎましたからね(笑)。日本人好みの軟鉄鍛造、今度こそは売れるような気がします。

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