20150425

プロ猿ファーゴル: タイトリスト・ドライバーの系譜

タイトリストの過去ドライバーを回顧してみました。あくまでも個人的な備忘録ですので文章内容についてはご容赦ください(笑)。
tdパーシモン時代が終焉を迎えメタルウッドが隆盛を極めた90年代、タイトリストが販売したのが「METAL WOOD TOUR DRIVER」。当時、爆発的人気で世界を席巻したテーラーメイド社のツアープリファードを各社がこぞって模倣してメタルウッドを発売しましたが、この商品もツアープリファード・メタルに類似してますね。小ぶりのステンレス製ヘッドが特徴である当時のメタルウッド、低重心設計による高弾道が大きなキャリーを実現というのがキャッチフレーズでした。

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1992年に発売されたのが「PRO TRAJECTORY METALS」。重心位置を深くし、低い弾道で適度のランを加えたトータル飛距離を追求したドライバー。またフェイスにパーシモンのように膨らみをつけ、スポットを外してもサイドスピンを修正するとのふれこみでした。

975Dメタルヘッドから次世代のクラブとしてチタニウムヘッドが登場しました。1998年に発売されたのがタイトリストドライバーの代名詞「TITANIUM 975D」、T・ウッズの愛器として一世を風靡しました。特筆すべきはパーシモンヘッドを髣髴させるバルジを盛り込んだ洋ナシ形ヘッド、ボールの初速を最大限に向上させるロングホーゼルにボアスルー構造。叩いても吹き上がらずコントロール性能が高く、叩いても左に行きにくいパワーヒッターご用達ドライバーだったと記憶しています。ロフトバリエーションは6.5、7.5、8.5、9.5、10.5、11.5の6種類、この豊富なロフトバリエーションとシャフトとの多彩な組み合わせによるクラブフィッティングも話題でした。誰が使うんだ?という6.5°はT・ウッズが使用していたというのは周知の話でしたね。私も過去に9.5°の975Dを使用したことがありましたが、当時は「飛ぶ」という印象が強かったですね。

983975Dの後継モデルが「TITANIUM 983」。ヘッド容量が975Dの260CCから983Eは350CCと大きくなっております。ボアスルー構造は変わらず踏襲しており、当時はE・エルス、D・ラブⅢ選手が連勝を重ねていた絶頂期に使用しておりました。また、肉薄チタンのフェースインサートにプラズマ溶接がより高反発を生むテクノロジーとして紹介されていました。

905983の後継モデルが「PRO TITANIUM 905」です。ボアスルー構造、肉薄チタンのフェースインサート等、基本的には前モデルを踏襲しています。CNCミルド6061T-6アルミニウム・ホーゼルチューブを採用しており、ホーゼル部の重さを大幅に軽減しております。容量が350CCから400CCとヘッドが大型化してます、より現在のドライバーに近づいてきましたね。モデルは905T、S、Fの3種類で2005年に発売されましたが、翌年にSLE適合モデルとして905Rが発売されました。容量が460CCに変更されており、現在の大型ヘッドがタイトリスト・ドライバーとして世に出回りました。このヘッド体積の増加が、慣性モーメントを10%アップすることでミスショットを軽減し、ボールスピードエリアを35%拡大することで優れたショットを可能にするというのが当時のふれこみでした。E・エルス、D・ラブⅢ、Z・ジョンソン選手等、数多くの契約プロが使用していました。

907905の後継モデルが「907D」です。ボアスルー構造、CNCミルド6061T-6アルミニウム・ホーゼルチューブ等、基本的には前モデルを踏襲しています。D1、D2と2種類のモデルがラインナップ、ヘッドの容量は460CCと大型ヘッドはそのままです。テーパード・フェースインサートを新たに採用しており、理想的な反発力を発揮して高い打ちだしと低スピンを可能にしております。オーソドックスな洋ナシ形ヘッドのD2に比べて、今でこそ見慣れてますが奇抜な三角型のD1には驚きましたね。確か他メーカーもこの三角型ヘッドのドライバーをこぞって販売していたと思います。また、パワーヒッターが叩いても左へのミスが少ないというのは当該モデルでも同様であったと記憶しています。残念ながら爆発的に売れたというイメージがなく、過去のタイトリスト・ドライバーの中では芳しくなかったのではないでしょうか。

909907Dの後継モデルが「909D」です。このモデルからボアスルー構造から、フルチタンのブラインドボア・ホーゼルに変更されております。これによりシャフトのオプションが拡大し、ウエイトスクリューが深い重心位置を確保し最適な弾道が確保できるとのことでした。D2、D3の2種類のモデルがラインナップ、プロモデルである洋ナシ型ヘッドのD3は容量が440CCと多少小型化しております。前モデルと比べて評判は良く、全体的にバランスが取れたドライバーという印象です。その後、USモデル限定で909D COMPが発売されました。フルチタン素材ではなくカーボンコンポジット素材のモデルです。以降コンポジットモデルは販売されていないことから・・・結果はと言うことですね。

910909Dの後継モデルが「910D」です。タイトリストが遂にロフト角・ライ角の両方を可変できるフィッティングシステムを採用、16通りのセットバリエーションが可能となりました。今回もD2、D3の2種類のモデルがラインナップ、プロモデルである洋ナシ型ヘッドのD3は容量が445CCと微増してます。何と言っても特徴が、低スピン弾道が打ちやすく初速が出てビッグドライブが可能というもの。伝統の洋ナシ型が横伸びした形状に賛否両論はありましたね。何はともあれタイトリストが可変式システム採用が話題を呼んだドライバーでした。

913910Dの後継モデルが「913DD」です。前モデルをブラッシュアップさせたフィッティングシステム第二弾。新たにウェイトシステムを採用し、フェース中心の後方付近に設定された重心とソール後方部のウエイトを異なる重量に交換することにより、エネルギーロスを抑えボール初速、打ち出し角、スピン量のすべてを最適化し、優れた飛距離性能を体現できるというふれこみ。R・マキロイ選手が世界へ上り詰めた時のウェポンがこの913です。市場でもその効果は絶大で、一世を風靡したドライバーです、もはや説明は不要でしょう。
そして今シーズン発売の915Dへとその系譜は引き継がれています。

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