20180813

元ゴルフ研修生クラフトマンのゴルフ相談ブログ: リシャフトに関するご相談です

【読者様からの質問】
「倉木様

いつもブログを拝見しています。
貴重な情報を公開して頂き、ありがとうございます。

質問ですが、最近アイアンがフック気味になってきています。他のクラブはそこまで酷くはありませんので、現状のままで良いと思っております。

友人からはフレックスを硬くした方が良いや、バランスを重くした方が良い、若干短いからシャフトを伸ばした方が良いなどのアドバイスを貰いました。

自分としては若干グリップが細く感じているので下巻きを増やして対応しようとしていますが、倉木様のご意見を頂ければと思います。

また、セッティングの流れや改善した方が良い点などが御座いましたらコメントを頂けたら幸いです。

現在、下記のセッティングです。

1w M2(2016) レジオフォーミュラM 65X 45.5インチ
3w M2(2017) レジオフォーミュラM 65X 43.0インチ
3U 915H KBS プロトタイプ 85S 39.5インチ
4U 915H KBS プロトタイプ 85S 39.0インチ
5〜P MP 66 KBSツアー 120S 37.75インチ〜35.50インチ
48 ボーケイSM6 KBSツアー 120S 35.50インチ
52 ボーケイSM6 KBSツアー 120S 35.25インチ
56 ボーケイSM6 KBSツアー 120S 35.0インチ


パターは日替わりなので省かせて頂きます。

以上、宜しくお願い致します。」



【倉木真二の回答】
フックの原因が不明なので根本的な対策も分かりません。
おそらくインサイドアウト軌道系のスイングタイプなのだと思いますので引っ掛けフックではないと思います。
そうなると、単純にインパクト時のフェース面の向きが左を向きすぎていることが原因と思いますので、グリップ向きの調節は有効だと考えます。(それが良い、悪いの判断はフェースがかぶる原因が不明なのでできませんが)
グリップのバックラインをわずかにオープンに入れることでインパクト時のフェース面の向きを現状よりもオープン方向へ調節できる場合があります。
グリップを太くする方法だとリリースが遅れることでフェースが右を向きますから、基本がインサイドアウト軌道の場合はあまりオススメしません。
(ハンドファーストが強くなりすぎて振り遅れのプッシュアウトやシャンクの原因となる為)

クラブ全体のシャフト選びは弾き系で統一されているのでその点は悪くありません。
しかし、シャフトのカット方法やカット後のシャフト曲げ剛性の番手別フローに関する知識が乏しい人間が加工したものと考えられます。
まず、1Wと3Wのシャフトが同じである点が問題です。
同じであること自体が問題ではなくレジオフォーミュラである点です。
レジオフォーミュラのトリミング長は短いので1Wと同じシャフトをFWに装着するのは向いていません。
簡単にいうと3Wが相対的に柔らかくなってしまう為です。
せめて75Xであればそれほど悪くはなりません。
また、9番〜56度のウェッジまでのカット後曲げ剛性のフローもバラバラになっているものと推測できます。
ウェッジはネックが長い上にセッティングのクラブ長の差が大きめなので番手別に最適なチップカットを施さないと曲げ剛性の流れは揃いません。
あえて揃えない方法もありますが、1Wと3Wのシャフト選びを見ると、カット後の曲げ剛性の流れに対する概念がほぼ無い人物が加工していると考えられるので、おそらく9番〜56度までのウェッジのチップカットも行われていないと推測します。
おそらく、単にシャフトを装着しているだけの加工なのだと思いますが、この辺りを目的に合わせて計算されたチップカットやシャフト挿入長の調節を実施することで良い流れを作ることが可能となります。
とても簡単に言うと同じシャフト(番手、フレックス含め)を使用するのであればバットカット長が同じになるようにチップカット長を調節すれば流れだけはとりあえず揃うと言うことになります。
現状だと9番とPWがほぼ同じ硬度でPWより52度の方が相対的に軟らかく52度より56度の方が相対的に軟らかい状態に仕上がっていると推測します。


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