20170817

元ゴルフ研修生クラフトマンのゴルフ相談ブログ: 練習場のボールとコースのボールの違いについてのご相談です

【読者様からの質問】
「倉木様

いつもお世話になっております。
倉木様のアドバイスを参考に、練習に励んでいます。

今日はレンジボールの特性について教えていただきたくメールしました。
レンジボールがコースボールに比べ飛ばないことは知っていますが、弾道の違い(打ち出しの角度と曲り幅)はどのように理解しておけばよいでしょうか?

ドライバー、フェアウェイウッド、ミドルアイアン、ショートアイアンとウェッジでそれぞれ気を付けておくことがあれば教えていただきたくお願いします。

近所の練習場2か所ではダンロップの黒ロゴボールとブリジストンの黒ロゴ(tourstage)を使用しており、自身 のコースボールはタイトリストのVG3です。


自身の分析には自信がないのですが、ドライバーはコースボールの方が曲りが少ない気がしています。右に行ってやばいと思っても生き残っている場合が多いように感じます。
逆にアイアンはつかまりすぎた場合にフックする量が多いように思います。いい感じで飛んだと思っても、あれ、そんな左に曲がっちゃう?と思うことがあります。
ウェッジはグリーンにのせることに頭がいっぱいでフィーリングの違いまで気が回っていません。

クラブは
・ドライバーはJPX825(純正S)
・アイアンはMP-54(モーダス120S)
・ウェッジはMP-R4(モーダス120S)
です。

以上、アドバイ ス頂ければありがたいです。

よろしくお願いします」



【倉木真二の回答】
1ピースのボール(練習場のボール)と現代の多層構造のボール(コースで使用するボール)の違いは

・1ピースの方がボール初速が低い(4%程度)
・1ピースの方がスピン量が多い(30%程度)
・1ピースの方が打ち出し角度が低い(25%程度)

という所にあります。
簡単に説明すると、コースボールの方が飛距離が出て曲がりにくい、ということになります。
アプローチにおいても基本的にレンジボールの方が低く打ち出してスピンが多めになりますが、最近はコースボールのカバーも進化しているのでショートゲームでは打ち出し角度が低めに出てスピンがある程度確保できるものも増えて来ています。
ちなみに1ピースを使う最大のメリットは耐久性が高いことです。

コースボールの方がボール初速が高くなるので飛距離が出ます。
これは単純なメリットです。
また、コースボールの方がスピン量が少ないのでコースボールの方が曲がりは少なくなります。
これは、フックでもスライスでも同じです。
レンジボールよりもコースボールの方が打ち出し角度が高めでバックスピン量が少なめの放物線状の弾道になりやすいです。
なのでレンジボールでバックスピン量不足の失速気味の弾道が出る場合はコースボールではさらに失速しやすくなります。
そのためチーピン系のフックはコースボールの方が強烈に曲がると感じる傾向にあります。

注目すべき点は打ち出し角度とバックスピン量です。
コースボールの方が打ち出し角度が高くバックスピン量が少なくなるので、これを見越した弾道として練習場でのレンジボールの打球を判断すると良いです。
アプローチに関してはスピン系のコースボールはやや打ち出しが低めになりますのでレンジボールとの差が少なくなります。

アイアンシャフトのモーダス120は打ち出し角度が少し低めでバックスピン量がやや多めのスピンで上昇するような弾道が出やすいシャフトです。
練習場のボールで少しバックスピン量が多めで吹き上がるような弾道でもコースボールになればバックスピン量による吹き上がりは抑えられますので、この違いを考慮して弾道を判断すると良いです。


 

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