20170527

ModernSwing21: パーシモンの方が飛ぶのはなぜ?


Question

ゴルフのパーシモンドライバーについてですが以前イベントで
パーシモンドライバーと最新クラブの比較打ちをしたのですが
パーシモンドライバー 平均飛距離258ヤード
最新ドライバー 平均飛距離235ヤード
本来と真逆の結果が出てしまいました。

メーカーの人も頭を傾げて苦笑い
次は昔の糸巻きボールで打ってみましょうと言われ計測したのですが
飛距離はほぼ変わらず
打った感触はパーシモンは心地よくへッドが小ぶりなので操作しやすかったです
質問なのですが今現在売られているドライバーはどれも大型へッド主流
どのようなドライバーがいいと思いますか?
今現在はクリークなどでティーショットしています。


Answer

クラブは進化していると良く言うのですが、
進化ではなく変化だと私はその昔から思っています。

進化というからには環境に適合した、効率の良いクラブ
というイメージがあるかと思います。

では昔と今の環境の違いとは何でしょうか?
それは一番は飛距離です。
長くて7000Yだった30年前と比べ、現在は7500Yと
かなりコースが長くなっています。

これに対応してその割合で飛距離が出るようになっているのでしょうか?
それが質問者さんの答えであり、認めざるを得ないメーカーの
イメージ作戦です。

クラブは進化している進化しているといい続けていないと
お客さんは毎年買い直してくれません。
では、どこがどう変わったのでしょうか?

30年前と比較するとヘッドの素材と大きさが変わりました。
これがパーシモン(柿の木)で作られた木製のクラブでウッドといいました。
その直後に木製ではなく金属性のクラブが同じような形で発売になり
それをメタルウッドと言うようになったのです。

メタルウッドは中が空洞でしたが、パーシモンは無垢の木で、しかも
鉛の錘が入っていました。
そして現在と大きな違いは大きさだけではありません。
総重量が全く違うのです。

打球の初速はヘッドの速度(HS)と重量(クラブの重さ)によって変わります。
HSが速いほど初速も速く、ヘッドは重いほど速いのです。

しかし、ヘッドは重くなるほどHSは落ちますので、その両曲線の
交差した地点を探さなければなりません。
これは使う人の力やHSによって変わるのです。

もっとも速く、最も重い点を探すのですが、これは
メーカーが主張してきた販促理論によると、総重量は
軽いほど飛ぶというイメージに作りげられています。

ところが、質問者さんは木製と比べて飛距離が軽いクラブの方が
伸びないという事実を体験されたので、これで実は、クラブは軽すぎていた
ということがお分かりだったと思います。

球の重量は変わっていませんので、ヘッドは100g近く軽くなり
当たり負けしないかという問題が今でも隠されています。

当たり負けとは軽自動車とトラックが衝突した時に
軽い軽自動車は飛ばされてしまう事を考えれば分かります。
しかし、トラックでも電車とぶつかったら飛ばされますので
球に対してヘッドはどれだけの重さが理想かという問題になります。

ヘッドは極端に考えると分かります。例えば
ハエ叩き(プラスティックのグニャグニャした物)で球を打っても
ゴルフボールはほとんど飛びません。

柔らかいシャフト、軽いヘッドの行き先はこのハエ叩きだ
ということを念頭に置いて考えればハッキリと分かります。
軽量化してこれ以上進んでも、行く末はこれなのです。

シャフトは長いほどミート率が悪くなります。
この20年間、シャフトを長くして当たらなくなって限界に来ています。
また、シャフトを長くするほど軽くしないと振れなくなりますので
限界を超えるほど軽くしているのです。

トッププロでもパーシモン時代の長さに切っている選手が徐々に増え
クラブは進化したのではなく、変化しただけだったと
アマチュア消費者にも感づかれ始めているのです。

パーシモン時代のDRの総重量は350~400gほどの重さがあり
30年前のシャフトは43.5インチでした。
ベンホーガンの時代は41~42インチだったそうです。
それでもウエイトバランスはD2ですので、
振った感じはさほど変わりません。

ヘッドは軽量化によって肉厚がどんどん薄くなり
ほぼお鍋状態になり、打った時の音も
お鍋のような音がするようになっています。

球には反発力があります。
つぶした分だけその反発力で飛ぶのです。
反発力とはつぶした時の戻りのことで、つぶさないと出ないのです。
したがって軽いヘッドほど球はつぶれないので飛ばないのです。

ヘッドは大きいほどスイートスポットが大きくなります。
これはメリットです。
ところが、大きいほど重さが分散されて
球がつぶれないのがデメリットです。

理想的なクラブを追求する場合、芯を外さない技術を持った人なら
ヘッドは小さくても大丈夫でしょう。
実際にフィルミケルソンやジュタヌガンなどは
3Wと称するDRを使っていました。

また、シャフトは長いほど飛びますが、短いほど正確に打てます。
飛距離が十分にある人であれば、シャフトを短くして方向性を重視した方が
スコア的には有利になるでしょう。

人目が気になるのであれば、みんなと同じクラブを使えば安心ですが
安全に飛ばしたいという人でしたら、それなりのクラブを自作する
というのも面白いのではないでしょうか。




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