20170410

◆絶滅危惧種のゴルフクラブ創ります: ゴルフスイングの悩みは誤った思い込みから始まる①


日本の…おそらく世界中のゴルファーは
「うまく行かない」
「飛ばない」
「曲がる」
「安定しない」「繰り返せない」
「体が痛い」…
特にここ最近は体の痛みのせいで
ゴルフそのものを断念される方も
…など
多かれ少なかれ なにがしかの悩みを持っています。


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そのほとんどの原因は
ヘッドを振るもの
クラブは振るモノ 
もしくは
振り子運動 
 
と言う『概念の間違い』始まっています。


「ヘッドを振ってなにが悪い」
「ヘッドを振らなきゃ飛ばないじゃん」

と思われるでしょうが、
ゴルフクラブは道具であって、機械ではありません。


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ヘッドがボールに当たります。
距離の大小にかかわらず
それを生み出すには なにがしかの形で
ヘッドを動かさなくてはなりません。
その動かした人の動きのサポートや
動きを増幅する程度のモノであって
ゴルフクラブが勝手にボールを打ってくれませんし、
勝手に動いたりもしません。

当然、なにがしかの打ち手、打つ人の動作があり
それによって グリップが移動し、
シャフトでつながったヘッドが動いた結果 です。

つまり 人間がグリップを動かした量
人間がグリップを動かした方向
人間がグリップを動かしたスピード

それが基になって ヘッドが動くのです。

ですので 人間がグリップを移動させたり、
動かさない限り 半永久的に ヘッドはその場から動きません。


グリップを動かして、結果、ヘッドも動く(移動する)
という道具の大原則を外している限り
道具としての機能は働かず、逆に機能が濃いほど
マイナスに働いてしまいます。

道具に仕事をさせろ といいますが
ゴルフクラブの本質を無視して
道具を打ち手が好き勝手に動かす
 ことを指すのではありません。


ヘッドを振る や クラブを振る
と言う意味は
 人間がグリップを動かした相応以上にヘッドが動く
極端には グリップの移動を制御・止めたような状態で
ヘッドだけが動く クラブの扱い方を指します。

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体を回転させることによる 円運動 みたいな形には
なるので、その円分 内周と外周による
ヘッドとグリップの移動差は生まれますが、
それ以上の運動差、速度差 特に移動方向の違いは
本来 決して生まれないはずで、
大きくは円ではありますが、
局所的に見ると クラブは振り子運動ではなく
スライドして動いているに過ぎません。


その ヘッドを振ってしまう・振り子にしてしまう
と言う動かし方の誤りは
打つ前から、スイングを覚える段階での
大きな二つの思い込み によって
かなりの部分影響を受けています。

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①打撃のエネルギーは遠心力

当たり前ですが、遠心力に限らず
チカラ というのには 量と方向が付いて回ります。

遠心力は例に挙げると、軸になっているところがあり
ゴルフクラブのように長さがあり
その先端に重さの付いている機材、
エネルギーの量は その先端の重さや長さ
 そして その振り子になるようなものの角角度速度
によって決まってきます。

まず ここでゴルファーはすっかり科学の勉強を忘れて
ゴルフだけスペシャルな理論を展開しているのは
この運動(理論)を支えるベースは
この場合、支点・軸点になっている部分は
(ゴルフクラブで言うと グリップや腕も含めると肩あたりに相当)
固定されている という事です。
厳密に言うと 固定されている のではなく
遠心力が働く量に対し 同じだけ 求心力 というのが
働いている訳で
振り子 だとすると その掛かる遠心力を支えるだけの
土台の重さが求心力として働いています。
遠心力よりも少ない求心力だと
振り子の場合 遠心力の方に倒れてしまいます。
また その遠心力に耐えられない紐だと切れてしまいます。
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ところが ゴルフのスイングの場合
軸点となる部分は固定出来ません。
常時、移動しているのような箇所です。

ショットのエネルギーの源泉を
遠心力だと思っていると
その遠心力を上回る 求心力を働かせていないと
軸点は一定させることが出来ない
 ということです。
そして その求心力にも量と方向がありますから、
遠心力を相殺するためには その量を上回る力で
遠心力と立体的に真反対の方向に掛けていなくてはなりません。

ゴルフクラブの構造は対象性が殆どありません。
それ故、重さのかかり方(量と方向)が一定と成り難いので
非常に難易度の高い調整となるのです。

そればかりではありません。
打撃の主たるエネルギーが遠心力と妄信している人にとっても
当然 飛距離は魅力で
飛ばそうとするには 速くヘッドを動かさなくてはならず
そうすると自動的に遠心力も増加していきます。
イコール求心力も増やさなくてはなりません。

求心力は遠心力と真反対の方向のチカラですので、
ゴルフスイング中には遠心力と真反対の引く動きが必要で
スイング中の遠心力と真反対の引く動きは
スイングにとって 速度を低下させる動き です。
速くしたいのに 速くする と 遅くなる と言う
速くヘッドを動かしたい気持ちとグリップを止める
全く正反対の矛盾した動きをしなくてはなりません。
自家撞着になってしまいます。

科学や力学の勉強みたいで嫌ですねー(*_*;

そればかりではないんです。
遠心力は外に膨らもうとする力です。
ダウンスイング中に
 打つボールの方向とも大きく異なりますし
ボールを飛ばしたい方向とも大きく異なるエネルギー
になりますから、
そのエネルギーは打撃されたボールの速度になるのでなく
 その角度差からボールの回転しか生み出しません。

頑張って いつもよりも速く動かしたとしても
速くした分は スピンになるばかりなのです。

多くの皆さんはそれを実体験されているでしょう。

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実はまだまだあります。

ゴルフクラブ、特にヘッドの進化は
慣性モーメントの進化です。

今のクラブの方が 30年前のクラブに比べ
遥かにボールが曲がりにくく、
ミスしても 距離のロスが少なくなったでしょ?

慣性モーメントの増大
…それに最も近い言葉に言い換えると
芯が広くなった という事です。
それは物理的にどういうことか というと
慣性モーメントの数値が上がるほど
物質は その運動を持続する能力が高くなり
外的な要因に対しても、姿勢や運動を続ける力が
強くなったという事です。
芯を外しても距離ロスしにくく、
運動を持続するので不必要なスピンが抑制される
と言い換えても良いでしょうか?

でも シンプルな運動というのは
ある方向に対する直線的な運動を指します。

ヘッドの方をたくさん動かす 角角度運動 においては
その運動がし辛くなり、
ヘッドターンなんてものは どんどんやりにくくなります。

ヘッドを振るスイングにとっては
フェースの向きの左右の方向に対しても
ロフトに対する上下の方向に対しても
体でグリップを動かし その分ヘッドが動くものから比べると
打撃部のヘッドを多く運動・移動させなくてはなりませんが
それがどんどんし辛いモノになっているという ことです。


ゴルフクラブの機能 という観点から
一般的に妄信されているスイングを見てみると
どこからどう見ても
ゴルフクラブを放り投げようとしている
としか見えず、
そのおまけにボールを打っている ように見え、
ショットの本当の目的である「ショット」
ボールを遠くに、望みの方向に、的確な頻度で
行おうとしているようには見えないのです。


残念ながら トーナメントで活躍するプロもです。
最近 ちょっとまともな人がちらほら出てきているようですが
それもほんの消費税程度の割合…。
本体価格は ホラーモノのスイングばかりです。

その超難易度の ほとんどサーカス芸のような
そのテクニックで あの距離を、あの頻度で
そして あのスコア で行うのですから
流石・・・としか言いようがありませんが、
それと対照的に 活躍年数の短さ、活躍年齢の低さ、
故障の頻度、代替わりの速さ が顕著になって来ています。

プロはプロです。

アマチュアに比べ、それを生業としていますから
練習量も練習頻度も そして体のケアに関しても
我々アマチュアオジサンゴルファーの何万倍
しかも 皆、息子のような年齢…。

正直、何の参考にもならない代物です。

彼らを真似れば、体を痛めるのが先か
あきらめるのが先か の選択しかないでしょう。

プロがプロとして活躍するのは
私の経験上、スイングの正しさや美しさ よりも
勝負師としての資質、度胸、練習量に裏打ちされた自信、
ショットの精度や技術力は それの表現方法にしかならず
人の良さとか人格とかとは違う意味での人間力の方が
遥かに要素としては重要なモノです。

しかし、我々アマチュアは
楽して、ルールの中でインチキに遠くに飛ばして
楽しみたいのであって
己の肉体の限界を追い求めるのであれば
違うスポーツを選んだ方が良いでしょう。
ゴルフはそう言う遊びではありません。


            ・・・続きます
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