20200630

◆絶滅危惧種のゴルフクラブ創ります: 折角、進化したのですから利用しましょ


からだの回転通り、
からだが向きを変えたコトで グリップが移動する、
正しくは グリップを移動させるため、からだの向きを変えるコト ですが、
兎も角 からだとの位置関係を大きく変えず グリップ、
特に左グリップを移動させた時、
ヘッドの重さ、しゃふとのたわみ、運動による加算 等で
ヘッド自体はグリップの進行に対し、遅れます。

その遅れ は ロフトの立ち になるのですが、
(厳密には ロフトの立ち というよりも
 それを引き起こす グリップ部の先行 と言うべきかもしれません)
同時に クラブの円運動によって遠心力も生まれ、
遠心力のかかる方向に対し、ヘッドの重量点が揃う、
ゴルフ業界では「悪い意味」で使われている トゥダウン が起こります。

このトゥダウンの現象は
例え からだの向きの変更が速くても、ヘッドスピードが速くても
シャフトの柔らかさにかかわらず その量は一定、
シャフト軸に対する ヘッド重量点の位置ズレ分しか発生しません。
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この写真は アマチュアのゴルフファー…
しかも コースでのドライバーショットとしては奇跡に近い映像で、
こうなったことが奇跡というのではなく
こうなるようなスイングを造っていったことが奇跡と言う意味です。
左の写真がアドレスで
右の写真が実際のインパクト時、
シャフト軸とヘッドのおおよその重量点のズレ分しか
シャフトはたわんでいない という とてつもない映像 です。
しかも このショットに使われている ドライバーのシャフトの硬さは
振動数表示では 100cpm強 と
一般的なドライバーの(250cpm) 半分以下 の 柔らかさ で
手でシャフトを曲げると
まさかの ヘッドとグリップがくっ付いてしまうほど
ひものような柔らかさのモノです。
打っている距離も アマチュアの ドライバーショットの平均値としては
かなりのモノです! 


ゴルフのショットをするのには不適切ですが、
シャフト軸の延長線上に 重心点があるクラブ構造では
これまた シャフトの柔らかさに関係なく トゥダウンは一切発生しません。
ですので そのトゥダウン方向へのシャフトのたわみ量は
シャフトの硬さ・柔らかさ ではなく、シャフト軸とヘッドの重心点のズレ量分
によって 生まれる と言えます。

クラブヘッドには「慣性モーメント」と言う用語があります。
これも 何度も書いていますが、
その慣性モーメントの数値の基準は
ヘッドの重量点を軸とした ヘッドの運動性 です。
数値が高いほど 運動性が低く、
ヘッド自身の姿勢維持、
移動の運動の持続 が強くなります。
少し簡単に説明すると 安定度、ミスに対する寛容性、
ボールと言う重さを打ち抜く力が高くなる というコト です。

しかし、この慣性モーメントは
クラブにかかる遠心力とヘッドの重量点が揃った時、
発揮される「クラブの効能」で
絶対の その一致、一列化しない
させようとしない ヘッドを返す スイングにとっては
ヘッドを振るようなスイングにとっては
数値が高くなるほど 単に 振り難い になるだけ…。
薄べったい シャローなウッド系や
重心距離の長さ、重心距離の深さ、
シンプルにヘッド大きいモノが 振り難い、振り遅れる
というのは 慣性モーメントが高くなり易いヘッドだから です。

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若い人はピンとこないかと思いますが、
昔 35年位までまでは ウッド と言えば
 その言葉の通り、木製  でした。
その頃のヘッドで 慣性モーメントは 1500~1700 程度
今のドライバーの平均値で 4500
ヘッド重量の重い弊社のモノでは 5000 をゆうに超えます。
数値で言えば 3倍以上になったわけです。

ゴルフ業界の販促用語で言えば
木製ヘッドよりも 3倍も 芯が広くなったわけですから
断然、ミスヒットにも寛容ですし、
ボールに対する エネルギーの伝達効率も高くなります。

正しく 使えば・・・ ですが・・・

ヘッドを返すような使い方をする人 にとっては
他の要因、総合的な要因から
 木製ウッドとは比較しようもないですが、
3倍もヘッドが返し辛く、回転させ辛くなっているのですから
もういい加減、指向を転換しても良いのでは と思います。

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