20180713

ゴルフも人生も no plan (;´Д`) : 「人生のグリーンに風が吹く―競馬・ゴルフ・旅 こんな毎日を楽しみたい」

梅雨もあけたし、これからまた忙しくなりそうなので、明日14日に久々のラウンドに行ってきます。

とりあえず今回の目的は、新たに変えたアイアンの距離感や方向性の確認です。
以前より5ヤードぐらいは飛ぶと思うんですが、
なんせ長年のフッカーなのに、フックもしないでフェースの向きのままに飛んでいくんですわ。



え~次のゴルフ本は夏坂健さんと並び、我が敬愛する高橋三千綱さんのゴルフ本です。
いやぁ調べてみたら、ワシは高橋さんのゴルフ関係の小説・エッセイ・漫画をぎょうさん読んでたわ。(笑)

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「人生のグリーンに風が吹く―競馬・ゴルフ・旅 こんな毎日を楽しみたい」
高橋 三千綱(著) 日本文芸社 1996年5月


<内容>
「競馬、ゴルフ、旅、疲れた心を元気にするビタミン・エッセイ。高橋三千綱流―人生の楽しみ方。
競馬場に通い、二百円券を握りしめて高揚したあの時。ゴルフ場で風を頬に受け、少年時代を思って感傷的になったとき…。
自分にとって心地よいもの、大好きなものに出会う旅。疲れた心を元気にするエッセイ。」

<目次>
第1章 競馬―わが心の馬たち(「失踪したY君へ」;愛しき馬たちよ ほか)
第2章 ゴルフ―この奥深きもの(「ゴルフを心の友と思っている皆様へ」;ゴルフ再起第一線 ほか)
第3章 旅―これぞ、わが人生(「娘へ」;一九六六・サンフランシスコ ほか)

<著者/高橋 三千綱>
「1948年大阪府生まれ。高校卒業後、サンフランシスコ州立大学入学。帰国後『シスコで語ろう』を自費出版。早稲田大学へ入学するが中退し、東京スポーツ新聞社入社。74年「退屈しのぎ」で第17回群像新人文学賞、78年「九月の空」で第79回芥川賞受賞。83年『真夜中のボクサー』映画製作、青春小説、ゴルフ小説、時代小説他、漫画原作等、幅広い活動を手掛けている。」




高橋三千綱さんは、小説家・エッセイストではありますが、最近では病気ネタが多くて2016年『ありがとう肝硬変、よろしく糖尿病』幻冬舎とか、2018年『作家がガンになって試みたこと』岩波書店とか、食道がん、胃がん、肝硬変に糖尿病と満身創痍の作家でもあります。

しかし、ワシはこのブログに以下の作品を全部読んで書評を書いているぐらいファンなんで、詳しいですが、1982年十二指腸潰瘍手術で胃の3/4を摘出後に体力回復のためゴルフを始めたのが34歳。

それ以後ゴルフ小説・ゴルフエッセイ・ゴルフ漫画原作と、「ゴルフ作家」と言っていいほどゴルフの著作が多い作家であり、スコアに汲々とはしないが、ゴルフを真剣に愛し研究しシングルまでなった清貧な素浪人ゴルファーだと思っています。

高橋さんのブログを読んでいると、以前は病気でゴルフが思うようにならないことをボヤいていたが、最近は達観されていてゴルフを淡々と楽しんでますね。

ワシが今までに読んだ高橋三千綱さんのゴルフ小説・エッセイ作品としては、

http://dell92.blog83.fc2.com/blog-entry-699.html" target="_blank" title="「風の誘い」1990年光文社、改題して「我が魂はフェアウエイの彼方にあり」">「風の誘い」1990年光文社、改題して「我が魂はフェアウエイの彼方にあり」1998年幻冬舎
「高橋三千綱発東京通信」1987年集英社
●「「オンザティ」1991年講談社、改題して「涙」1994年講談社、改題して「フェアウェイの涙」2005年双葉文庫 
「われ本日ゴルフに開眼す」1993年マガジンハウス 
「あの一打 勝負を決めたあの一打は、まるで人生のように熱く、激しく、重かった」1997年日本ヴォーグ&スポーツマガジン 「フェアウェイに見る夢」2000年文藝春秋 
「倶楽部チャンピオン物語」2002年学習研究社 
「我が人生にゴルフあり 本日、ベスト8になる」2008年学習研究社 

そして漫画原作作品としては、

「一発百万申し受け候」 作画:永井豪、双葉社、1巻 
「オンザティ」 作画:本宮ひろ志、秋田書店、1巻
「Dr.タイフーン」作画:かざま鋭二、双葉社、全25巻
   「Dr.タイフーンJR」作画:かざま鋭二、双葉社、全11巻
   「元祖Dr.タイフーン」 作画:かざま鋭二・堀井ひろし、双葉社、全16巻

「B・J ボビィになりたかった男」作画:堀井ひろし、構成:かざま鋭二、学習研究社、全18巻
「フェアウェイに見る夢」作画:里見桂、学習研究社、1巻 
「プロゴルファー」作画:内山まもる、双葉社、全12巻
   新プロゴルファー 作画:内山まもる、小池書院

「我が人生にゴルフあり」作画:幡地英明、集英社、全10巻
「光る風」作画:高橋功一郎、ALBA、全2巻

リンク貼るだけで疲れるぐらいゴルフ物が多くて、

以上のようにかなりのゴルフ作品を読んできて、特に小説「フェアウェイに見る夢」には感動し涙しました。
また漫画では、気楽に読めた「Dr.タイフーン」と、真面目な「我が人生にゴルフあり」が非常に印象に残ってますね。

これだけの高橋三千綱ゴルフ作品(漫画も含め)読んだヤツはワシしかおらんやろ!(笑)と思ってます。



え~ここまで非常に前置きが長かったが、
ワシにとって高橋さんのゴルフ物最後の未読作品?になるのが22年前のこの作品です。

プロローグには、「競馬場に通い、200円券を握り締めて高揚したあの時、ゴルフ場で風を頬に受け、少年時代を思って感傷的になったとき、旅に出てふと見つめた先にあった懐かしい風景などを、そのときどき気分に乗って書き散らしたものを縁あって一冊にまとめることが出来た。」とあり、色んな雑誌に掲載したエッセイを集めた作品ですね。

ただ、あとがきには競馬の負けが込んでいて、この本の印税を待ちわびていると書かれていて正直で笑わせてくれます。(笑)


この本は競馬・ゴルフ・旅のテーマで3章に分かれておりますが、第1章の競馬編は興味がないので読み流した。
また第3章の旅編は18歳でアメリカに渡り3年過ごした思い出や、南極、香港、フィンランドへの旅の思い出など。

で、肝心の第2章のゴルフ編なんですが、良い小説を書いても赤字で、その赤字を埋めるために、推理小説の翻訳とゴルフ漫画の原作を書いていたと書かれていたな。まぁゴルフ漫画好きには少しさみしいが、当時「Dr.タイフーン」と「プロゴルファー」などの原作を書いていたという。

で、ゴルフにとりつかれた高橋さんは、当時映画でつくった借金苦、腰痛苦、太股の刺された傷のうずき、胃がないために起こるダンピング症状、そして作家生命の危機の五重苦が重なりながらも、1年でシングルプレイヤーになると宣言し、その一つとして、岡本綾子さんのスイングでイメージトレーニングをしたという。

そして自宅近くの八王子CCでの地域ゴルフなどゴルフ愛を書かれていたが、ワシが一番心に染みたのが、78歳で死んだ父とのゴルフの思い出です。売れない作家だった父が74歳でゴルフをはじめ、使い古しのクラブをあげたら嬉しそうに受け取り、死ぬまで使ってくれたという。ただ父は心臓が悪かったため4回しか一緒にはしてなかったという。

それから、風を感じて少年時代の透明な孤独感を抱いたプレストウィックでのプレー、尾崎将司一人ぼっちの日本オープン、伊沢利光父が夢見た息子の勇姿などゴルフの楽しさ、厳しさなどを優しい目で語ってくれています。

今まで高橋さんの作品タイトルには「我が人生にゴルフあり」の言葉が何度も登場してきたんですよね。
ゴルフ漫画「我が人生にゴルフあり」ゴルフエッセイ「我が人生にゴルフあり―本日、ベスト8になる」などね。

そして、この本の中でも「我が人生にゴルフあり」の言葉が出てきましたが、
これだけゴルフに公私とも捧げた人生なら、そう言える資格は十分あると思いましたね。

え~ワシのこのゴルフ本の評価は★★ですな。(ダメは★、まあまあ★★、良かったら★★★)

from ゴルフも人生も no plan (;´Д`)