20180306

◆絶滅危惧種のゴルフクラブ創ります: 軟鉄鍛造ヘッド メッキのお話し


通常 軟鉄素材のアイアンヘッドの場合、
耐摩耗性や耐錆び性能のため メッキが施されます。
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軟鉄アイアンには素材として
S15~20~25 とありますが、
この数値は 鉄に対し炭素鋼がどの位の%で含まれるか というもので
数値の大きなものほど 硬め.耐錆効果高め です。
ほとんどの軟鉄アイアンと呼ばれるモノはS25cですが、
従来の熱間鍛造でない、切削による鍛造も増えてきたので
S30cも増えてきています。

弊社の HBS-16 は S20c
ブリストルパター は S15c です。

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①クロームメッキ(銀色)

👉下地に一層、ニッケルメッキが入っているのが一般的です。

放っておくと錆が立ってしまう 軟鉄アイアンには
メッキ処理が施されますが、市販の多くのアイアンで使われるメッキです。

市販の平均的なアイアン ブリヂストン、タイトリスト、テイラーメイド 等は
メッキの厚み 50~60μ
弊社のメッキ 30μ
耐摩耗や錆びに対する性能に為 というのもありますが、
メッキに厚みを持たせると 軟鉄素材の下処理にひと手間省けるので
そちらが主な理由と考えられます。

この厚みのクロームメッキですと、事後のライ・ロフト調整の際
メッキにひびが入る可能性があるので注意が必要です。
特に製造から3年以上経っているものは要注意です。


②Wニッケルメッキ(金色)

クロムメッキの下地にも使われるメッキです。

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非常に薄い(10~20μ)のが特徴で、クロムメッキに比べると
打音が素地に近い低質のモノになります。
欠点は薄いので 耐摩耗性が低いことと
クロムメッキに比べると錆が立ち易いコトです。

市販のアイアンでは 主に最後に使われたものは
ブリヂストンのJOEモデル、プロギアのDATA725あたりが最終で
下処理の人件費を考えると昨今のアイアンでは割高と言えるでしょう。
その手間を隠すため 最近ではキャビティ部にシールを貼るのが主流です。
正直、今ある市販のアイアンヘッドで Wニッケルメッキに耐えられるものは
皆無と言えるでしょう。  ぼこぼこザラザラ…です。  簾も立つしね…

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✊弊社の HBS-16 には どのメッキにも下地に銅下が入っています。
 Wニッケルは摩耗性が低いので銅下は必需品と言えるかも知れません。



✋メッキによる打感…って言葉が使われますが、
 メッキによる打感…なんてものは存在しません。
 あえて言うのならば 厚みのあるクロームメッキはやや打音が硬質に
 なりがちなので硬めに感じるかも…と言う程度です。


✋また メッキにはおおまかに
 ☆ミラー仕上げ(ポリッシュ仕上げ)←艶あり
 ☆サテン仕上げ ←艶無し
 が存在します。
ミラー仕上げの方が目が細かいので汚れが付きにくく
メンテナンスする必要が低いと言えます。
どのメッキも事後にポリッシュするとミラーにすることが可能ですが、
サテンにするには再度の加工が必要になります。 

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③テフロン・ボロン(黒)加工
 
 弊社の HBS-16 の場合、 Wニッケルメッキの上に
 テフロン加工がされています。
 耐摩耗性が低いので ソールなどは擦り切れてしまいますが、
 キャビティ部などの箇所においては抜群の防錆性能をもちます。

 やはり 色が黒…ですので、やや小振りに見えます。


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✋アイアンヘッドのメッキは好みにもよりますが、
 特にミラー(ポリッシュ加工)仕上げの場合、ヘッドが光り易いので
 ヘッドの形状…トップブレードの形状や面取りの方法・角度 などに
 合わせて選んだ方が良いかも知れません。

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