20170425

◆絶滅危惧種のゴルフクラブ創ります: 絶滅危惧種のゴルフクラブ


これはおそらくどの業界でもそうなんだろうけれど、

ゴルフの用品メーカーさん 
特に大手メーカーさんはもう自分達では

◯ゴルフクラブを開発しない
◯デザインしない
◯設計しない
◯作らない

全てアウトソーシングの相見積もり形式

単にプロモーションして、販売するだけの

お約束の手法になってしまっている。

ヘッドやシャフトのメーカーさんはデザインや設計はするけれど

開発はしないから、今度 画期的な何かは登場しないだろう。

 最近ではデザインというと
 ヘッドやシャフトの模様のことで
 重心位置の設計やテークバックが取りやすい形状
 弾道がイメージしやすい形状
 シャフトの特性を考えての芯金 ではないらしい…。
 時代を感じるわぁ

スナップショット 2 (2016-07-03 0-22)


 

最近 ウッドなどで採用されている
 ネック部を交換・いじれるタイプのモノは

例えばドライバーだと

 9度 S/SR  10度 S/SR/R  11度 SR/R

メーカー提供の試打クラブ 7本を

➟ヘッド1個 シャフト3本  に画期的にコストダウンするのが

スタートした目的で、使うユーザーには全くメリットはない。

 


ネック部分に重量が集まるため 飛距離も出にくいし

本来 ヘッドの各位置に配分して、
それぞれの機種の構成を出すはずの余剰重量が

使えず より一層没個性化が進んでしまう…。

また 知られていないけれど 
ネック部の損傷事故は後を絶たない…。
ゴルフクラブ破損修理依頼は
シャフトの破損よりも ネック破損の方が多いかも…。

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あと とっても気になるのが、

ゴルフクラブの機能…その働き
 と言うものをほぼ全く理解していないこと。

 

ゴルフクラブは無機質なその個体が
 科学的に・力学的にボールに作用して

何かを生み出すことよりも、

その性能によって
それを動かす人間に作用する部分の方が圧倒的に大きい。


例えば 重心の深度 深さなどは

運動の法則から 重さが一直線上に揃うので

ヘッドが前に出やすく、ボールが上がり易く、
スピンを抑制する のだが

単にそれは 「機械」に打たせた時で、

人間が 他の条件が同じ…と仮定し、
今までよりも重心の深いものを打つと

ヘッドが前に出ようとする効果で 
アッパー、煽り打ち、すくい打ちが

かなり顕著になる。

今までの自分のスイング、
重心深度の深さの度合いやヘッドの重さ、
シャフトの硬さ

などの複合要素にもよるけれど

その煽り打ちによって 
突然飛距離が伸びる人もいるし、逆に落ちてしまい

最下点がボールの手前になってしまうことによって
ダフリ トップのミスが

頻繁になってしまうケースも少なくない(こっちの方が多い)

しかも 結果の如何に関わらず
 インパクト後の体の反りや右腰の潰れが激しくなり易い
 この手のクラブによって 体を痛めている人が
 後を絶たず、ご時世からがゴルフを辞めるきっかけに
 なってしまっている。

 

ゴルフクラブはこのようなことの方が圧倒的に多く、

これは機械のテストでは絶対に出てこない。

製作や設計、開発コストを削減する為
 ヘッドであっても、シャフトであっても

全て機械によって行われるが
 使うのが人間 という発想が

すっぱり抜け落ちているのだから
 良いクラブなど絶対に生まれてこない。




あとは顕著な例なのが
 最近の へんてこりんなパター だろーねー。
モーメントが高い とか、フォローが出やすい とか、
そんな売りだけれど
 あの形状は兎も角『引きにくい』
ヘッドの軽さもあるから テークバックのスタートがし辛い
まさにイップス製造機。
視覚的に 上げる方向、引く方向のガイドが皆無 というか
やたらめったら 線があり、
ストロークするのに全然関係ない方向のラインや形状が
あるので、兎も角動かすことに何も手伝いがない。

スナップショット 3 (2016-11-24 20-31)

まさに コンピューターの画面の中だけで
機械を対象にして作った 形状…。
真っ直ぐ引くことを強要しているけれど
重心の深いあの手のパターは
真っ直ぐ引こうとするシャフトなり・グリップに対し
多きズレたところに重心があるので
テークバックを取り始めると
その重さや遠心力に引かれ 外に上がろうとする。
視覚的には真っ直ぐ、感覚的には外に上がり
必ずループの軌道を作ることになるから
より テークバックの初動がし難い。
人間を無視した形状・・・。 








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ハミングバードの扱っているクラブは
ヘッドの重さ シャフトの柔らかさが
市販のクラブと全く異なる。
アイアンで見ると
     市販のクラブ     悶絶クラブ
ヘッド重量   240g     310g
シャフトの硬さ 300cpm   160cpm
好き嫌い 良い悪いは別にして
同じスポーツをするとは思えないほどの違いで
それに比べると 新発売のA社のBと言う機種
C社のDと言う機種の差は殆ど…誤差程度
同じとくくってしまえるほどのモノ。

ここまで違うと 打ってもらうと
上手く打てる打てないはあっても
スイングは数球で全く変わってくる。
人間の反応、感覚、修正能力はすごく
悶絶クラブであれば アドバイスが何もなくとも
数球でオーバースイングは是正、もしくは消滅し
必ずフィニッシュまで行くようになる(行かざるを得ない)

見ているこちらからすると
こんなに変わるのになー と思うけど
打つ方の人は当たりとか、出る弾道、球ばかり気にする。

ヘッドの性能や重さは
シャフトを通して 打つ人に伝達される。
その感覚を利用し、もっと楽に、もっと効率よく
という人間の修正能力はとても素晴らしく
私がアドバイスするのは その通訳に過ぎない。
だから 打って 話して、使って 見ると
このブログに書かれていることも
なんとなく 意味のあるものになって行く。
その過程が面白い とは感じない時代なんだね_。


そのクラブからもたらす作用
打つ人間の本能的な修正能力。。。
それらの答えが出るのに 数回の練習 は当然かかるけど…
すぐに結果が出ないとダメな時代なんだろーね。

クラブの機能は打つ人の為 と思って製造する時代でなく
使う人も機械 と思って製造する時代なのだろう。





 

CADを専門に扱うデザイナー

ゴルフ部出身の大手メーカーの社員・営業

親会社(ファンド系)から出向してきた任期2~4年の役員

 

日本の全ゴルフメーカーの全社員の中には

アイアンヘッドを
 一から削ってデザインしたことあるモノはもう居ないだろう…。

 

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