20150501

パット上達ブログ: ノールックの合理性

ノールックのパットはそれをやっているJ・スピースがマスターズを勝利したことで一層注目されています。これはそれを取り組むか否かにかかわらずやはり気になるからだと思います。

で、改めてノールックのパットについて考察しておく必要があると感じて、その根拠・背景を探したのですがなかなか見つかりません。
どなたか教えてください!

ハンター・ディアックさんという英国人が、このことに取り組んだことは以前UPしました。
「カップを見てパット!」

その時に引用させて頂いた該書の「目をカップに注いでパットする方法」は次のような書き出しで始まります。同じく引用させて頂きます。

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「目をボールに必ず注げ」ということはパッティングテクニックの1つの鉄則であるが、これも最近になって(*1)その真実性が疑われるようになった。

彼の息子が庭にパッティンググリーンを作りホールに空き缶(Φ≒7cm)を使った。正規のホールはΦ=10.79cmであるが、この7cmのカップにボールを入れるためには、真ん中から入れなければならない(*2)ということであった。

(で、ディアックさんの実験は上記記事の通りになったのですが)

この実験以来、ディアックさんは「目をボールに注げ」という鉄則に対して、疑問を持ち始めた。

彼によれば、パッティングが他のゴルフ・ショットに比べて異なっている点は、パターのスイングが非常に短くまたスピードも遅いということである。

だから、ボールを見なくても、正確にパターをスイングしてボールを打つことが出来ると彼は主張する。

「それまでは(ボールを注視することに)何ら疑いを持たなかったが、ダートをする場合、人は決して矢を見つめない。必ず目標に目を向けて矢を投げる。

野球やテニスでは、選手はボールを見なければならないが、それはボールが動いているのだ。

ボールをバケツの中に投げ込む場合、決してボールを見つめない。必ずバケツを見るに決まっている」
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で、ボールを見てパットするよりも、カップを見てパットすることを(10回ずつ交互に)やったところ、カップを見てパットするほうがカップイン率は5%良く、100回ずつ交互にやって実験では、同じく15%良いという結果を得ています。

なので、ディアックさんはノールックに切り替えたかというとそうではない(半世紀の習慣を破るわけにゆかない、と仰ってます)のですが、このような実験をなさった以降は1ラウンド当り4、5ストロークのスコアを縮めることが出来たそうです。

これは、それだけパットに集中できたということではないでしょうか(推定)。

お試しになる価値は十分にあるように思います(*3)。

なお、ノールックの一連の記事にコメ頂いた皆様有難うございました。

*1:同著の初版は1973年。ことしのマスターズ以後という意味ではありません!

*2:藤田寛之がこのようなパット練習をしているとか、それにならって「mizu-toshi」さんも小口径のカップを日ごろの宅練で(Φ=6cmのカップ)練度を上げる取り組みをされています。

*3:不肖Green Keeperは「ノールックのパットまとめ」という段階です。

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