20141129

パット上達ブログ: 完全なシミュレーショは可能か

NHKが2週(2回)に亘って放映した「超絶凄ワザ!」。

「パット世界記録に挑戦!」

(ボールの軌道を完全に予測せよ)ーー1回目の放送のサブタイトル

(超精密ロボットを製作せよ)ーーーー2回目の放送のサブタイトル    でした。



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J・ニクラウスが1964年に達成した33.5mの世界記録パットを、ロボットを使って1打でカップイン出来るか、という日本のモノ造り(ハード、ソフト)の挑戦です。



グリーンの起伏、うねりや傾斜、芝目等の観察と気温・風などの要因を加えたグリーンのシミュレーションを行い、超精密ロボットでカップに向かいどれだけの速さと向きで転がり出させればカップインをさせることが出来るかの挑戦です。



勿論、グリーンをレーザースキャナで観測し、ノイズを除去してソフトウエア上に立体的にバーチャル空間を作成し、シミュレーションでカップインの初速と方向を求めて、その条件で精密ロボットで転がしたらカップインするかという難題です。



この33.5mのパット。3段グリーンの最上段から最下段のカップを狙います。

東尾理子さんが40回挑戦し、1度も入らなかったということから如何に難しいパットなのかが分かります。



日本のそれぞれの分野の専門家が参画し、英知を集めて取り組みました。



パターは山田透さん、オバマさんからのリクエストにより安部さんがお土産にしたあのヤマダパター工房の山田さんです。

「全部入ってくれた」



で、何度かの現地補正(気温や芝の水分や風)の結果は、わずかにボール2個分くらい外れたとところに止まりました。

これを更に山田さんの知恵で補正を加えたところカップインしましたので、引き分けのような感じの幕切れです(この追試は何回の実験をやったかは明らかにされていませんでした)。



参画者からは「野生のカンにはかなわない」と。

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ニクラウスは入れましたが、続けてやったとしたら2回目が入ったかどうかという思いもします。



特に、風の向きや強さ、あるいはグリーン面の摩擦は気温や風により、時々刻々と変わるので、この変数への対応は難度が高く、相当困難な挑戦と言えると思いました。



即ち、理論的にはこのような挑戦でカップインをさせることが出来ますが、時々刻々と変化する風とグリーンの摩擦には実際には対応できませんので、カップインは難しい。シミュレーションは出来ても、グリーン上のダイナミックな変化には対応できない。即ちスタティックには可能だが動的に完全なシミュレーションは今回の挑戦レベルでは不可能と言う結論ではないでしょうか。



で、山田さんがこのために製作したパターはロフト角(固有ロフト角)=0°という、一般には見かけないパターでした。



弊ブログでは何度も取り上げましたが、ロフト角があるパターでインパクト時のロフト角(実効ロフト角)=0°が転がりの良いインパクトの条件です。

「理想の打撃条件」



今回の山田さんの設定は、折角0°のパターを作りながら、ストロークの最下点でインパクトを迎えるようにしているので(TVの画像から確認した範囲だと、そう思えます)、ボールが飛び跳ねてから転がると言う実験条件の検討が不十分にあったように思います。

飛び跳ねさせずに出だしから順回転で転がすほうが良い!(考え方には個人差があります)。



ロフトが0°の状態で、アッパーブローにインパクトする方が転がりが良くなります。

上記理想の打撃条件参照。



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