今年の日本ツアーは、男子が残り5試合、女子が残り4試合です。男子の現在の賞金ランク1位はキョンテで、賞金額は1億5千750万円くらい、二位の池田選手との差は7600万円くらいで、三位の小平選手とは9300万円くらいです。残り試合の優勝賞金の総額は、5試合で1億5000万円ですが、2位以下の選手が5試合のうち2勝する可能性は、なくもないですが、5試合のうち3勝するというのは、ほとんどないので、仮に池田選手か小平選手が2勝して8000万円を加算したとすると、それでも小平選手は賞金王にはなれません。そして、池田選手はというと、仮にキョンテが今後の試合で400万円も稼げなかった場合にのみ、逆転されてしまうということになりますが、それも可能性は低いので、男子の賞金王はキョンテにほぼ確定と言ってもいいでしょう。
一方の女子は、現在の賞金1位がイボミで、賞金額は1億9千万円弱、二位のテレサ・ルーは1億3350万円ほどなので、その差は6000万円弱、女子の残り4試合での優勝賞金総額は、為替にもよりますが、8800万円くらいなので、テレサ・ルーが全勝すれば、可能性がなくもないですが、それもありえないことなので、仮にラスト3試合で勝ったとして、賞金総額は6100万円です。イボミが全く稼がないということはないから、女子の賞金女王もイボミに決定といってもいい状況です。
そんなわけで、今年は2011年以来、男女ともに韓国勢が賞金1位ということになるようです。男子の去年の賞金王、小田選手は、今年は現在15位ということで、小田選手は賞金王になりながらマスターズに招待されないという悔しい現実に、今年こそという気持ちで戦っていたと思いますが、やはり寄る年波には勝てない、というか、小田選手のプロゴルファーとしての遅めのピークは、山を越したといえるのでしょう。
女子では、今年の初めに元気が良かったといえば、上田選手で、トップ10フィニッシュも15試合と多く、確かに並の力ではないことは明確ですが、年初に目指した年間10勝だったか、賞金女王だったか、といった大きな目標を掲げていましたが、もはや若いころのように、思ったことが実現できるという年齢ではないことを、痛感する一年になったのではないかと思われます。
日本では、たとえば運動会で、怪我をする可能性のあるものは排除したり、順位をつけるのはおかしいと言い出す人がいたり、非常に過保護になりすぎている現状があり、ちょっと怪我をしたら、もうその競技は中止したり、異常に制限を加えたり、なんていうことになっているそうです(もちろん、死者がでたりするようなものはいけませんが、伝統的な競技であれば、そういうことはないものでしょう)。子供は競争することが好きなものだし、人類に限らず、動物はすべて競争の中で生き残ってきたので、競争したり、順位をつけることは、自然の摂理です。それを人工的に排除するから、強い選手が出てこないのかもしれません。言うまでもなく、強い選手が出てきて、世界で活躍することは、社会の活性化に相当に良い影響を与えます。しかし、そういう子供を育てる教育や競争原理が否定され、うるさい少数派が沈黙の多数派を押さえ込むような妙な社会構造が、強い選手の生まれない社会を作っているのではないか?という気がします。
だから、世界的に強い選手になるには、アメリカに行った錦織選手のように、アメリカにでも行かない限り、難しいということになるのでしょう。そして、韓国では、アメリカやオーストラリア、そしてニュージーランドなど、どんどん移住してジュニアを育てて成功している、といことになっている気がします。
韓国から出てくる強い選手の数を考えると、人口比率的に言ったって、日本のほうがもっと大量に出てこなければいけないはずです。しかも、日本はアジアでのゴルフ先進国だったはずです。男子なら、世界トップ100に10人くらいはいても、不思議ではないはずでしょう。しかし、現実は異常に若い選手が出てきません。ゴルフレッスンの質にも問題はあるのでしょうが、社会構造にも、大きな問題があるように感じつつ、今日もレッスン公開です・・・
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