先日のコメント返しに書いたように、ゴルフに関して情緒的な解説、情緒的な記事が多いと感じています。
スポーツ報道全般に言えることですが、ゴルフは実力と成績が直結しない確率が高いので、情緒の出番が多くなってきます。
世界水泳も終わったようですが、例えば金メダルを獲得した星さんについて、印象に残る記事は何でしょうか?バセドーによる影響で練習後の疲労が人一倍ということで甲状腺を切除する手術をしたという報道と、首の部分に残る手術痕が印象に残ったのではないでしょうか。では、星さんが何故金メダルを獲得するレベルの選手になったのでしょうか?「手術をした」というのが正解ではないですよね。手術をしなくても世界に通用するレベルだったのですから・・・。
そこのところを教えて欲しいのですよ。星さんの病気から推測すると、練習量だけなら彼女以上の練習をしてきた選手は何人も居ると思います。
meijiカップで優勝した西山さん。
予想通りというか、案の定というか、キャディをした芹澤プロの話題が先行しています。
もちろん、キャディ効果は大きかったと思いますよ。
では、芹澤プロがキャディをしていなかったら、西山さんは優勝できなかったのでしょうか?
優勝できなかったという声が大多数だと思います。彼女にとっては失礼な話ですが、それが世間相場というものでしょう。
彼女のmeijiカップ前の平均ストロークは72.93でした。今回の試合効果で72.75の36位まで上昇しましたが・・・。
では、平均ストロークがこの辺りの選手を列挙してみましょう。
穴井さん、森田さん、若林さん、葭葉さん、表さん、前田陽子さん・・・・。
穴井さんは初優勝目前と言われている選手、葭葉さんも海外メジャーで頑張りましたし、表さんや若林さんは優勝争いにちょくちょく顔を出します。極め付けの前田さんは昨シーズンに引き続いて今シーズンも優勝しました。
パーオン率では鈴木愛さん、吉田さん、茜さんよりも上位です。また、平均バーディ数もイチヒさんよりも上位の22位です。立派なデータが残っていますね。彼女のウイークポイントはパットにあったと思いますが、それを芹澤プロの経験が補ったと考えるのが自然でしょう。つまり、芹澤プロがキャディをしなくても優勝する可能性はあったということです。可能性を大きくしたのが芹澤プロということだと理解しています。
ここまでのデータを並べて芹澤効果を語って欲しいのですが、手放しで芹澤プロを褒める記事ばかりで、彼の商売をお手伝いしているのか・・・と勘繰りたくなります。
ネギックは常にデータを意識して記事を書いています。
邪魔くさいのですが、データを無視して感情のままに書いても説得力が無いですからね。
そこで琴乃ちゃんのシード獲得について書きたいと思います。
2015現時点 2014終了時
賞金ランク 67位 19位
平均ストローク 73.4792(60) 71.5385(15)
パーオン率 58.3333(68) 67.0940(23)
平均パット数 1.8068(19) 1.7586(1)
パーセーブ率 79.5139(63) 84.3590(25)
平均バーディ数 2.6667(32) 3.5538(5)
リカバリー率 57.2222(64) 60.0(48)
情緒的に言えば、シード確保間違いなし・・・です(笑)。
データ的には、かなり厳しい数字が並んでいます。ほぼ平均ストロークやパーオン率の順位と賞金ランクがリンクしています。琴乃ちゃんの生命線である平均パット数にしても、悪くはありませんが昨年よりは悪いですし、それが平均バーディ数ダウンに直結しています。
ここからわかることは、ショットの精度アップが今後の試合で見られるかどうか・・・・です。ある程度ショットがグリーンに乗るようになれば、全てのデータが向上してくるわけですから。
ではこのままだとシードは厳しいのか・・・と言うと、そうでもありません。
中京テレビ・ブリヂストン以降の9試合で2試合予選落ちしていますが、この間の平均ストロークは71.923です。昨年ほどではないにしても、水準以上の数字を残しています。それ以前の試合では良い所無しだったのが、この試合以降は1ラウンド良くても1ラウンド崩れるというパターンです。
好スコアを1日のラウンドで潰してしまっていることがわかります。バーディ合戦の試合が多いですから、74とか75、77といったスコアは命取りになります。悪くても72をキープすること、そのためには連続ボギー、3連続ボギーというのを無くさないといけません。
流れが悪い試合というのは、焦りもあるのですね。腰痛からショットを崩し、ショットが良くなってきてもメンタル面で自信を持てていないのが現状だと思います。
彼女に対するお薬は、たった1試合での成功例です。まだ15試合前後残っています。1試合平均80万円です。必ずしもトップテン入りを続けなければならないわけではありません。焦らないこと、チャンスをじっと待つこと、つまり、1日のラウンドと同じです。
焦らなければシードは確保できるというデータがあるのですから・・・。
from VIVAさくら&琴乃VIVA女子ゴルファー