【質問】
「倉木様
いつも拝見しております。勉強になります。
小生、46歳 男 平均スコア80 HC7 です。
今回ウッドのリシャフトを考えています。
現在のセッティングは
1W : 913D2 オリジナルランバックス SR
3W : 913F オリジナルランバックス S
5W : 913F オリジナルランバックス S
これを
1W : ツアーAD MT 5S 45.5インチ
3W : ツアーAD MT 6SR 43インチ
5W : ツアーAD MT 6SR 42インチ
にリシャフトしようと思っています。
3Wはチップカットなし、5Wは0.5インチチップカットで問題ないでしょうか?
MTの5Sは6SRに比べてだいぶやわらかいので、3Wのチップカットは必要ないような気がするのですが、
ご意見をお願いいたします。
ちなみに、アイアンはゼクシオフォージドのNSです。
よろしくお願いいたします。」
【回答】
単純に、柔らかい、硬い、ということだけで、チップカットの判断はできません。
シャフト剛性の分布図がどうなるかが重要なのです。
同じ振動数、同じセンターフレックスでも、全く違う弾道が出ることなど、とても多いのです。
ウッド用シャフトのチップカットをせずに短くするというのがどういうことかというと、相対的に先端と中間が柔らかくなるということです。
簡単に言うと、打ち出し角度が低く、バックスピン量の多い弾道になるということです。
パーシモン+糸巻きボール(世代的に経験したことは無いかもしれませんが)のような弾道が出やすくなるということです。
1Wと同じような弾道やフィーリングにしたいのであれば、チップカットは3Wで0.5インチは最低でもしたほうが良いです。
フェアウェイウッド専用ではない、普通のウッド用シャフトは、シャフト単体の長さをチップカットせず42インチ程度にして打つような設計にされていません。
シャフトは、硬いほうがボールが上がりにくいとか、そんな単純なものではありません。
さらに、5Wは3Wと同じシャフトである上に、長さが1インチ違うのですから、3Wと1.0インチのチップカット長の差をつけるべきです。
(これはさすがにメーカーカスタム程度の対応でも、そうしています。)
理屈でアレコレ考えるより、チップカットの違いによる弾道の変化を体感できるような試打クラブが工房にあることがベストです。
・同じシャフト、同じヘッド、同じ長さ、バランスで、チップカットの違いだけで弾道がどのように変化するか、などが体験できる試打クラブです。
フレックスの違い、チップカットの違い、シャフト全長の違いなど、掛け算的な組み合わせで試打できればベストです。
フェアウェイウッドシャフトの組み方は工房の蓄積したデータが重要になりますから、リシャフトする工房で細かく相談してみてください。
from 元ゴルフ研修生クラフトマンのゴルフ相談ブログ