20150421

VIVAさくら&琴乃VIVA女子ゴルファー: さくらさん予選会とアマ問題

今週末はフジサンケイレディスを楽しもうと思っていたのですが、さくらさんが予選会を通過してスゥィンギングスカートに出場する権利を獲得しました。

無理して予選会など出ずに国内ツアーに出場してよ・・・なんて思ったこともありましたが、出場権がシャッフルされる来週末に向けて少しでも賞金を積み上げて今後の出場試合に結び付けようという彼女の思いが届きました。

スコアは69でプレーオフの末に掴んだ出場権なので、本戦で上位に入って欲しいですね。



アマ選手の出場問題について考えたいと思います。

リディアコーさんキムヒョージュさんの活躍を見ればわかるように、世界は10代半ばの選手がレギュラーツアーで優勝し、しかも世界のランクトップクラスまで上がっています。

ゴルフも低年齢化が進んでいることは間違いありません。ゴルフを始める年齢が低くなったこと、ジュニアを育成するシステムが進化していること、道具の進化、などの理由があるでしょう。

そして、世界だけでなく、日本国内も同じ傾向があります。


勝みなみさんが2014年のバンテリンで優勝したことでアマ旋風が一気に花開きました。

実は、その前からアマ選手がプロのレギュラーツアーで上位に入ることは何度もありました。

藍ちゃんの優勝以降でも、現在プロとして活躍している選手の多くはアマ時代にプロの試合で上位に入った経験は少なからずあります。アマ選手に出場機会を与えた功績は大きいのです。



2010年のステップアップで髙橋恵さんが金田さんと下川さんをプレーオフで破って優勝しました。もう5年も前のことですね。

今年も先日開催されたステップアップで新垣比菜さんが2位に4打差付けて優勝しています。

昨年の日本女子オープンでは永井花奈さんが3位に入っています。



アマ選手、特に中高生のジュニア選手をプロの試合に出場させて、経験を積ませることで実力を付けてもらうという目的は達しつつあるようです。

ネギックはアマ選手にプロの試合に出場させることについては原則賛成なのです。

マスコミの過剰な対応にはダメ出ししたいですが・・・。



ただ、ジュニア育成と言いながら、プロになると一発勝負のQT順位に大きく影響されるシステムが問題だと思っています。

昨年前半戦で何度も上位に入った堀琴音さんと柏原明日架さんはQTの順位が上位でなかったために出場機会がかなり制限されています。運よく出場した試合でもアマ時代に残した成績を上回ることができません。

それは彼女達だけではありません。ここ数年でも出場機会に恵まれない期待の若手プロ選手は大勢いました。回り道をした選手も居ました。もちろん、選手本人の問題も大いにあるでしょう。



アマ選手にも出場機会を与えるのはアメリカツアーでもやっていることなので、それ自体が悪いわけではありません。ただ、ジュニア選手の育成が大事だと言う一方で、彼女達がプロになった途端にQTという一発勝負でシーズンを左右させてしまうシステムに問題があると思います。



今、さくらさんはQTで得た権利が中途半端で苦しい思いをしています。しかし、それなりに活躍すれば出場権がシャッフルされます。

アマの出場機会問題よりも、プロの出場資格が硬直化した現行制度の問題の方が大きいと思っています。

ステップアップツアーのシーズン成績上位者にQT上位選手同様の出場権を与えることや、QT上位で1年間の権利に胡坐をかいてしまう制度を改めて一定の成績を残せないと出場資格がランクダウンする制度に改めることが必要でしょう。


前にも書きましたが、ステップアップで何度も2位になった前田陽子さんが出場機会すら得られなかったことを協会は反省してほしいのです。彼女をシンデレラストーリーに仕立て上げて美談としては駄目なのです。彼女はQT一辺倒の現行制度の被害者であることを認識してほしいのです。

そして、今チヤホヤされている勝さんや永井さん達が同じような境遇になっているかもしれないことを想像してほしいのです。もちろん、彼女達の努力は必須ですが、制度の矛盾に埋もれさせないことが大事です。


ジュニア選手育成を言うのなら、プロ選手育成をどうかるのかを真剣に考えて欲しいと思っています。

from VIVAさくら&琴乃VIVA女子ゴルファー