今週のトーナメントは、ソニーオープンインハワイ、83年に青木プロがアメリカの試合で日本人として始めて勝ったことで有名な試合です。青木プロはこの年欧州オープンにも勝っており、78年のマッチプレーと合わせて世界3勝目、メジャーでも全米オープンでの死闘が有名ですが、全英でも活躍しており、世界の青木と言われるようになりました。
今週の試合には池田、松山、小平、今平、稲森、星野、あとアマチュアでカナヤという選手が出場します。また、スピースやJT、デシャンボーといった選手、注目のチャンプという選手も出場します。
そんな世界の青木プロのスイングは、1974年当時、まだフッカーから抜け出しておらず、本人によると「計算されたフェードが打てる状態ではなかった」ということです。ということは、この時代はまだダウンでクラブが寝てしまう傾向があったということなのでしょう。
上の図はダウンですが、フェースアングルを見ると、以前よりは開いているとは言え、確かに完全に開いているとは言えないかもしれません。
しかし、シャットフェースでフッカーだった頃からすれば、かなりの進歩であることがわかると思います。
青木プロは、シャットフェースからスクエアフェース(オープン)に改造して、世界の青木になりましたが、それってそんなに大きな差があるの?ちょっとの差じゃないの?と思われる人もいると思います。しかし、それは例えば走高跳で言えば、ベリーロールから背面飛びに変えるくらいの大改造です。全く逆のことをやる、くらいの大きな変化が必要です。だから時間がかかるのです。ベリーロールだってかなり高く飛べますが、世界では通用しません。日本のトッププロが世界で戦うのは、日本でベリーロールで日本一になって意気揚々と世界に行ったら、みんな背面飛びで相手にならなかった、みたいなイメージです。ベリーロールでもかなり高く飛ぶ人は飛べるので、それで満足ならそれでいいし、しかし、更に上を望むなら背面飛びにするしかない、ということになるでしょう。また、ある人のベリーロールは、他の人の背面飛びより高く飛べる、ということはよくあると思いますが、それは個人のポテンシャルの違いであって、世界の頂点を目指すとか、自分の限界を知るという意味では、背面飛びをマスターするしかない、ということです。なぜなら、背面飛びの方が優れているからです。人間の能力を十分に出しきれる飛び方だからです。
なので、シャットフェースでフック打ちで満足するか、もっと上を目指すかというのは、その人次第だし、誰も否定できませんが、ただ、どっちが優れいているかは明確というだけです。よく、今は道具が進化し、重心距離が昔よりも遠いので、トップではシャットフェースにして、フォローではフェースを返さない云々・・・というのは、単に発展途上の人が説明したり、教えたりしいるというだけなので、それはそれでいいのですが、そういうものだということは理解して取り組んだ方がいいでしょう。クラブが長くなれば、重心距離は遠くしなければ同じスイングはできません。今はクラブが長くなったこと、チタンという素材で大きなヘッドが作れるようになり、重心距離が遠くできるようになったというだけです。昔だって、パーシモンでシャフトを長くした人はいましたが、シャフトが重すぎるし重心距離が近すぎるので、使えないクラブだっただというだけ、それが技術の進歩で可能になっただけで、スイングは変わりません。
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