【質問】
「倉木様
はじめまして。
インターネットで倉木様のサイト（相談日記）に巡り合い、皆さまの質問とそれに対する倉木様の回答を日々楽しみに拝見させていただいております。
私は現在海外で生活しております。残念ながら私が住んでいる国はまだまだゴルフのマーケットが発展途上のため、ショップの数もごくわずかです。
また、クラブのチューニングの相談にのってくれる工房のようなものもありません。（あったとしても言語の問題があります・・）
そこで、本ブログでご相談させてください。自分でできるチューニングは鉛を貼ったりグリップ交換をしたりする程度ですが、スコアアップに向けて何かできることは無いかと考えております。
以下、長文ご容赦ください。
現在の悩みは、アイアンの調子が比較的良いにも関わらず、ドライバーやFW、UTのティーショットのミスでスコアが安定しない点です。朝一ショットは決して悪くないのですが、数ホール経過して体が温まってきたら逆に調子が崩れはじめるパターンが多いです。
＜セッティング＞
工房が無いので、自分でウェイトスケールとメジャーで重量と長さを計測し、インターネットサイトでスイングウェイト（バランス）を調べました。
素人の計測による誤差もあろうかと思いますが、ご容赦ください。以下、各クラブの重量とバランスです。手が大きいのでグリップは全て58g前後のミッドサイズを使用しています。
・ドライバー 318g C6.5
・3W 345g C8.7
・3UT（20度） D0.2
・4I 422g D3.4
・5I 426g D4.6
・6I 429g D2.1
・7I 434g D3.5
・8I 442g D2.3
・9I 451g D4.1
・PW 457g D6.5
・AW 454g D3.9
・SW 461g D4.0
・LW 484g D6.4
今回あらためて数字を調べてみて、個人的に一番気になったのはウッド系とUTのバランスが異様に軽い点です。最近は軽いドライバーが流行りなので、これが普通なのでしょうか？
ドライバーはキャロウェイXRでヘッド重量は約200g、シャフト約60g、グリップ約60gという内訳でした。シャフト長さは45インチ（US仕様ツアーSフレックス）です。
もう１本、別シャフト（ALDILA-NVS65のRフレックス。）で46インチ（65g）を持っているので、そちらを挿したときのバランスはD2.5でした。こちらのほうがよいのでしょうか？ アイアンとの相性含めアドバイスいただければ幸いです。
アイアンはピンのG25・CFS（Sフレックス）で、各番手0.5インチ長いものを数年前に中古で入手して使用しております。
アイアンに関しては今回調べて見て、番手間の重量差が均一で無い事や、バランスのばらつき（特に6番・８番）があることに気がつきました。ここまでは神経質になる必要はないですか？
あと、PWがなぜか突出してバランスが重いので、AWやSWも鉛で重くしたほうがよいですか？そうなると、PW以降のウェッジ系が9番までのアイアンと比べてバランスが重くなりますが問題はございますでしょうか？
以上、素人の質問で申し訳ございません。
技術的な問題は練習でカバーする覚悟ですが、ご回答いただくと共にクラブセッティングに関する全体的なご意見・アドバイスをお聞かせいただければ幸いです。
（男性・30歳・ヘッドスピード47）」
【回答】
グリップ重量が重めでもスイングバランスが大きめなので、クラブの長さに対するクラブヘッド重量が少し重いと感じます。
そうすると「クラブ全体の慣性モーメント」という、クラブを振った時の重量感が大きくなります。
大きくなると安定感が出ます。
クラブのコントロールをしにくくなるので、操作性は落ちます。
でも、アマチュアゴルファーの場合はやや安定したセッティングで慣れた方が、スコア的にはメリットが上回る印象です。
あまりにダフリが多すぎたら少し短くしてスイングバランスを下げた方が良いですが、特に問題と感じていなければ今のままでも良いです。
ただし、一般的な市販品とスペックが異なるので、買い換えるたびに調整を施さなければならなくなります。
ドライバーはヘッド重量とクラブの長さを考えると、実際のスイングバランスはもう少し出て要るのでは無いかと感じます。
クラブの長さの計測方法にもよりますが、４５インチでヘッド２００gでグリップ６０gであれば概ねC9〜D2程度に収まるかと考えます。
ただ、仮にそうだとしてもアイアンよりもヘッドの効きが弱いのでスイングバランスを少しあげるべくヘッドに４g〜６g程度の鉛を貼ると良いかなと感じます。
フェアウェイウッド、ユーティリティーも同様です。
アルディラNV 65Rの方が重めでゆったりとしなるので、アイアンのスペックとの相性は良さそうです。
アイアンの0.5インチの伸ばし方にもよるのですが、0.5インチ分何かを継ぎ足して要るとしたら、長さに対するシャフトの硬さが下がりますので、少し長めで軟らかいシャフトに変化します。
そうだとすれば、益々、アルディラの方が相性が良いように感じます。
少し重めで軟らかめにすると、大きな失敗がありません。
ただし、シャープに振れないので一発の飛距離は出にくくなります。
軽く、早く振れるようにするほど、シャフトの剛性などに神経を使うようになっていきます。
重め、柔らかめの場合、あまり神経質にならなくても、失敗することが少ないです。
from 元ゴルフ研修生クラフトマンのゴルフ相談ブログ