20171202

ModernSwing21: リリースの方法で疑問


Question

スイングの基本動作について、
レッスンコーチから、教わったのは、
ダウンスイングの途中からヘッドを返し始めて、
右足あたりでヘッドが左手を追いこすような感じで、
ボールに当たるというスイングです。

確かに、練習は頑張ると当たるし、当たるとすげえ飛びます。
youtubeでも左手を止めることでヘッドを走らせて
みたいな同じ指導の動画があります。
ただ、自然な動きではないというか
意図的に動かしている感じがして、半信半疑です。

最近、もう1つ試し出したのは、youtubeで見たシンプルなスイングです。
バックスイングで左肩を入れて、ヘッドの重みでクラブが上がり、
ヘッドの重みでボールに斜め下に下ろしていきます。
力感無く、意外と飛びました。
ただ、先のヘッドを返してとかそういう感覚とは違うのでどうなんかなあと。


Answer

これはどちらも微妙です。
まず、ヘッドから落として来る前者ですが、これはヘッドが
振り遅れないように無理やりに力でヘッドを走らせようとするものです。
これによってタイミングを調整するのですが、自然にクラブが返る力を
あまり使っていません。

本来、クラブはヘッドの片方に装着させていますので、スイングすると
自然にフェイスがローテーションして返るように作られています。

なぜその自然の力で返らないかというと、ヘッドが遠回りしているからです。
ヘッドは軸に近いほど速く走りますので、ヘッドを体に近づけて落としてくれば
無理やりに返さなくても自然に返るのです。

また、左肩を入れてクラブを押し切ると、ヘッドは自然に上がりますので
これを利用する事はメリットで、また自然落下の力で打つことも効率を上げ、
ゆっくりと振ればタイミングを合わせる事ができます。

この場合、力でクラブを返す必要がなく、自然に返る力を利用していますので
効率の良いスイングにはなりますが、飛距離は出ません。

さて、では、どうすると力を無理に使わずに飛距離を稼げるかです。
これが効率を上げるという意味です。

それは冒頭でも書きましたように、ヘッドを近づける事です。
ヘッドはできるだけ中心に近い位置を軌道として、体に巻きつくように下ろし
最短距離でトップから球まで落とす事です。

また、リリースを遅らせる事でヘッドが走ります。
リリースとはアンコックとローテーションです。
この二つを逆にぎりぎりまでしない事です。

最初からヘッドを落として来るというのは、手とヘッドの速度バランスを
調整するときには使いますが、まず先にヘッドを近づける事で調整し
ヘッドが遠回りしなくなる打ち方にしてからの話です。

その自然のローテーションの動きに追い討ちを掛けると
最後の一瞬でクルッとクラブが返ります。

クラブを立てるとか、ヘッドから落とせとかいう打法がありますが
最初から返すのではなく、ビジネスゾーンに入ってからリリースです。
仕事をするゾーンという意味でビジネスという言葉がついているのですから
最初から力を入れて仕事をしてはいけないのです。

リリースが早ければ、その分ヘッドは走りません。
力ずくで返すのでは、張りや落下力などのパワーを使わずに
また、タメたエネルギーを放出して瞬間に速度を上げる技を使っておらず
効率の悪いスイングになってしまいます。

また、力ずくで飛ばそうとすると怪我をしますし、
筋力のない人は飛距離が出ない事になります。
ヘッド速度を上げるのは、技が7割で体が3割程度です。

できるだけ力を使わずに飛ばす体の動きを覚え
効率の良い動きを習得していただきたいと思います。




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