20151102

ModernSwing21: スピン量を抑える練習方法とは?


Question

最近TVでゴルフ番組を見ていたら、HS39.5の女子プロ
(20歳台前半?)のドライバーの飛距離がおおよそ260y、
HS45の男子プロ(67歳)の飛距離が240y前後でした。

(若干数値に記憶違いがあるかもしれませんんが) と言うことは、
飛距離に大きく影響するのは、HSよりスピン量のほうが重要かなと思いましたが、
どうなんでしょうか。

それでスピン量を抑えるには、どういった練習方法が良いのでしょうか。


Answer

HSが45で240Yは何かの間違いか当たり損ないだと思います。
普通に当たれば260~270Yは跳ぶはずです。

また、HSが39.5で飛距離が260Yも
ちょっと考え難いと思います。
せいぜい230Y前後のはずです。

最近はスピン量での販促テクニックが横行し
やたらと高く上げて跳ばすとか、スピン量を減らして跳ばす
などといったキャッチフレーズが多く、またまた消費者が
そのブームに乗せられているようです。

単純に考えて、スピン量はロフトが立っているほど少なくなります。
あたる瞬間のフェイスの角度が何度が一番の影響で
ダウンブローやアップブローによっても違いがあります。

ドライバーではせいぜい祓い打ちか多少のアッパーなので
打ち方を変えるよりも、むしろ道具を替えた方が簡単で
楽にスピン量を調整できます。

重心深度を浅くすると高く上げてもスピン量を減らせるという
宣伝文句なのですが、これは実はヘッドがインパクトで
寝ないということでスピン量を減らせるというのです。

重心深度が深いウッドは、重心がヘッドの後方にあるために
芯をはずしてもぐらつきが少ないことや、インパクトでフェイスが上を向くので
上がりやすいとして売っていました。

ところが、柔らかいシャフトを販売していたら
シャフトのしなりが大きくなり過ぎて、インパクトではそのしなり返しで
フェイスが寝た状態で当たった場合にはロフトが大きくなり
吹き上がり状態になってしまいます。

また、インパクトではどうしても、球の衝撃によってヘッドは上を向きます。(下図)
これが硬いシャフトを使えば、その曲がりが少ないのであまり上を向かないので
スピン量を抑えることができるのですが、それを言うと
初心者は柔らかいシャフトで跳ばすという販売文句が使えなくなります。







硬いシャフトを使えばかなりこの現象を軽減できるのですが
それでは柔らかいシャフトが売れないので、深度をUTのように浅くし
そのためにインパクトでフェイスの寝る角度が少なくなって
その分スピン量が減ることで、ロフトが寝ていても跳びますよと言っているのです。

ただ、高齢者や女性、ジュニア等のHSが遅いゴルファーにとっては
重心深度が浅いウッドはスイートスポットも狭く、高く上がらないので
従来の深い物が適正かも知れません。

また、ロングヒッターはシャフトの硬い物を使っているために
このインパクトでフェイスが寝る現象は少なく、
スピン量が1800で300Yの飛距離が、スピン量3000で
飛距離が6~7Y少なくなるというデータがありますが
スイートスポットが狭くなる分ミート率も下がりますので
どこまでメリットがあるかは甚だ疑問です。

メーカーのデータ収集にも問題があり、都合の良い物しか採用しなかったり
条件付で行ったり、また良い結果がでるような設定でデータを取ったり、
機械を使ったりで、実際に打った時とまったく違う現象が起きることもあります。

メリット2二割、デメリット8割の物でも
そのメリットの2割を強調して宣伝すると売れるので
データの隠蔽、改ざんなどがないのかどうか、しっかりと
見極める必要があるかも知れません。

スピン量を減らして飛距離を出そうとする前に、実際に
どのくらいのスピン量なのかを計測してみると良いと思います。
実は適正かも知れません。

もし3000を超えるようでしたら、ロフトのもっと立っているクラブで
球をできるだけ左に置き、アッパーブローでティーを数mm高くして
フェイスの中心より少しだけ上で打つようにすると良いでしょう。









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