20150131

◆絶滅危惧種のゴルフクラブ創ります: ゴルフクラブ◆重心のずれ



昨日の記事のとおり、

ゴルフクラブは 数度という違いで役割を変える

ロフトというものが存在します。



弊社の場合、かなり大きなロフトのドライバーを

製作することも多々ありますが、

一般論でいうと 2度のドライバーもなければ

18度のドライバーも販売されることはほとんどありません。


005 計測上、クラブだけでいうロフトというのは

シャフト、もしくはシャフトの挿入角度に対する

フェース面の角度です。



そして、そのシャフトはアドレス時、

おおむね背骨と平行な関係にあります。


img pga_g_jnicklaus_400 およそ、トップの位置で

このお二人のフェース面は

立体的ではありますが、

90度は言わないまでも

かなり大きな違いがあります。

右のニクラウス氏の場合、

アドレスに対し

クラブは高い位置になっただけで割にシンプルな状態です。

ところが左の選手の場合、

ニクラウス氏と比較すると

より複雑な経緯を経て、この位置に来ていますから

インパクトまでにそれを取り戻さなくてはいけません。



ハミングバード的に言うと

左の選手はロフトを90度寝かしたような

この位置でソールをボールに向けるような

クラブの動かし方をしている訳ですから、

これを練習量豊富でないおじさんゴルファーが

真似をするならば、正直何度のロフトを使ってもあまり関係ない

そんな状態になってしまいます。



クラブヘッドは重量の中心点(重心・重心位置)というのがあり

それは野球のバットやテニスのラケットのように

保持する柄、棒、ゴルフ場合はシャフト=グリップの

延長線上に ヘッドの重心はありません。



昔から、とんでもない理論を展開する人は

重心のズレ (シャフトの延長線上にヘッドの重心がないこと)

をなくし、トンカチのような

電電太鼓のような クラブを作ればいいんだ

と言ったりします。



で、実際に過去には

重心のズレを無くしたドライバーなんかが

新聞通販で販売されたりもしましたが、

一か月も持たずに消え、場合によっては

全商品回収なんてことも起こり得たと思います。

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それは何故かというと

重心のずれがないと

打撃面がどこを向いているか

検知、感知することが出来ずに

大変危険な思いをするからです。



雨の日にトップやダウンスイングで

グリップが滑るというか、そういう体験をして

ヒヤッとしたことがあると思います。



ミスショットであったとしても

フェース面にボールが当たらないと

とんでもない方向。。。

自分の方にすらボールが飛んでくる可能性があるのです。

重心のずれがあれば、それを検知して

なにがしかの反応をすることが出来ますが、

重心のずれがないと、結果を見るまで

どうなっているか検知、感知することが出来ません。



ゴルフショットはほかのスポーツと比べ

球そのものも小さく硬い素材ですし、

アマチュアであっても、その初動速度は

簡単に 時速200キロを超えてしまいます。



そう考えていくと

昨今の市販のゴルフクラブ、そして主流になっている

ゴルフスイング理論は

物体としては重心のズレは存在しても

ヘッドその物を軽くし、シャフトを硬くし

それを出来るだけなくす方向に進んでいる

(もしくは感じなくさせる方向)

という事の表れのような気がします。
from ◆絶滅危惧種のゴルフクラブ創ります