【読者様からの質問】
「倉木様
いつも楽しく拝読させて頂いております。
フェアウェイウッドについてご質問です。
以前まで5WはPINEのG25を使用しておりました。
スペックは42.5インチ、332g、シャフトTFC360F(Flex S、67g)です。
飛距離は地面から打って210ヤード前後。
最近体力も落ちてきたので、テーラーメイドM4に買い替えました。
スペックは42.25インチ、311g、シャフトはフブキTM5(Flex S、50g)です。
正直軽く、軟らかいかなと思っていました。
確かに振りやすいのですが、いくら真で捉えて珠が上がっても180ヤードくらいで失速し落ちてしまいます。
やはり軽すぎるのが原因なのでしょうか?
リシャフトなど良い対策方法がございましたら、ご教示頂きたくお願い致します。」
【倉木真二の回答】
飛距離に関しては99%以上のアマチュアゴルファーは抽象的な自己判断をするものと私の経験上感じています。
飛距離を伸ばす対策をしたいと考えいて、的確な対策をしたいと思っているのであれば、2本のクラブの飛距離差の理由を具体的に把握した方が良いです。
そうしないと的外れな対応と抽象的な自己判断という不確実性が高すぎる施策を繰り返すことになり、結果、多くのアマチュアゴルファーに見られる「頻繁なクラブ買い替え」「頻繁なリシャフト」のループに陥り多大な出費をすることになるからです。
そうした多大な出費の果てに「ようやくたどり着いたセッティング」というものに至るわけですが、最初から確実性がより高い分析をしていれば、「ようやく」ではなく「あっさり」たどり着くものです。
確実性の高い分析とは、地図を入手するということです。
不確実性の高い抽象的な自己判断というものは、隣の家に行くために町内を一周するようなものです。
地図があればすぐに隣の家に行けます。
その地図は何かというと
・弾道測定
・クラブ測定
の2つです。
まず、2本のクラブを打ち比べて
・ヘッドスピードの違い
・ボール初速の違い
・打ち出し角度の違い
・バックスピン量の違い
・弾道の高さの違い
・サイドスピン量の違い
・キャリーの違い
最低、これらを確認すべきです。
測定器がある一般的なショップでも十分測定できる項目です。
実際に数値確認すると想像とは違うことが多いです。
次に2本のクラブの違いを確認します。
・実測の長さ
・重量
この2点を確認するだけでも大きな気づきを得られます。
特に実測の長さです。
単純な要素ですが、クラブの長さは大きな影響を及ぼします。
シャフトのフレックスや剛性、長さがどうと考える以前に、単純だけれども影響力の大きい要素「長さ」に注目した方が良いです。
メーカーによって表記と実測の長さが異なる場合があります。
クラブ長の測定方法はルール上は60度測定法という方法によって定められているのですが60度法を全メーカーが採用しているわけではなくメーカー独自の測定方法を採用している場合もあるからです。
または中古品やリシャフト品の場合は長さが変更されている場合もありますから実際の長さを測定した方が良いです。
いずれにしてもまずは弾道測定、クラブスペック測定で頭の中の妄想や印象ではなく事実を確認した方が良いです。
対策はその結果を見て行うのが効率的です。
地図で現在地を確認してから目的地に向かう方法が合理的であるということと同じです。
from 元ゴルフ研修生クラフトマンのゴルフ相談ブログ