20151228

◆絶滅危惧種のゴルフクラブ創ります: ゴルフ◆振り遅れをするためのスイング?


何度も似たような内容でいささか申し訳ないですが、
とても大切なことなので繰り返させていただきます。

ヘッドを振る
シャフトを振るスイングというのは
行きつくところ
位置関係として、ヘッドがグリップを追い越す
追い抜くことを目指したスイングです。

このヘッドがグリップを追い抜くスイングには
いくつか致命的な欠陥、
ゴルフスイングとして 重大な欠陥を秘めているばかりか
難易度も高いうえ、再現性に乏しく
また、身体的な故障を引き起こしやすいスイングです。

多くのアマチュアゴルファーは
そのスイングを目指し、日々努力しているのですから
何とも物悲しいというか、滑稽でもあります。
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まず ヘッドとグリップの位置関係ですが、
アドレス、スタート時の時点では
ヘッドとグリップは概ね同一の位置にあります。
追い抜く ということは 一度
その位置関係が ヘッドの方がグリップよりも
後方になる ということです。
ゴルフクラブには 打ちだしの上下方向、左右方向を
司る「角度」という重要なものがあり、
打撃部分のクラブヘッドは上下左右前後非対称です。
重量配分としても クラブの真ん中になるわけではないので
その グリップとヘッドの位置関係を
同一 ➡ 遅らせ ➡ 追いつき ➡ 追い抜く
という行為は その角度が同じ状態で打撃できる
再現性を著しく低下させます。

そして シャフトという棒の先に重量物のある
ゴルフクラブを 遅らせ 追いつき 追い抜く
という行為にするには、必ず グリップの移動を
止めなくてはなりません。
速くヘッドを振りたいのに、それが故に
ゴルフクラブ全体の移動を止め
ヘッドだけを速く振ることが
本当の速さにつながるでしょうか

ゴルフクラブヘッドの重さは確かに
打撃の破壊力を増やすためのもの「でも」ありますが
基本的に重さとは「そこに留まろうとするエネルギー」
でもあるのです。
本来 ゴルフクラブ自体が動く源泉となるエネルギーは
人間の動作です。
そして そのつながりの部分であるグリップが
移動するからゴルフクラブも移動する訳で
移動の源であるグリップの移動量を
上回ることは作為的でない限りありえないのです。

また ゴルフクラブにはロフトという
上を向いた角度がありますから
振り子のように ヘッドがグリップを追い抜く
というスイングでは
ボールの底を「こすって」打たざるを得ないのです。
これを こすり打ち というのです。
速くたくさん振れば振るほど コスリ打ちが強くなり
同時に ボールが飛んでいく方向とは
全く異なる方向へと不可抗力が増えるばかりですから
ブレーキをかけて アクセルを踏んでいる
という形になります。
スナップショット 1 (2015-04-26 23-30)

まあ クラブが重くなり、
それを正しく振りごたえというかどうかはわかりませんが、
振った実感、打った時間が得やすい という
手厳しく言えば 自己満足は得られるかも知れません。
ただ 非常に関節等への負担も多い打撃方法なので
トッププロがやっているから とか
著名なレッスンプロが推奨しているから とか
そんなうわべだけの理由でオジサンゴルファーが
鵜呑みにするのは考えものだと思います。

根本的に物質のあたりまえを無視するような打ち方は
当然 ゴルフクラブの性能、機能も無視することになります。
ですので クラブやシャフトなどの差異など
全く分からなくなり、どれを打っても同じ
ということに当然なっていくのです。
そして それが大手メーカーに
そういう どれも同じ を作らせることにつながっていくのです from ◆絶滅危惧種のゴルフクラブ創ります