20151101

ModernSwing21: カーボンアイアンの総重量だけ重くしたい


Question

アイアンの総重量だけ重くするのにグリップの下に鉛を貼るのは知っています。
バランスを出すのにソケットの上に貼る事はクラブ自体に良くない事でしょうか?
カーボンシャフトです。


Answer

ソケット(ヒール側)に鉛を貼るとヘッドの重量バランスがくるってしまいます。
これによってヘッドのローテーションが速くなり、フックや引っ掛けになりますので
ヘッドに貼る場合はバランスよく分散するか、底にべったりと貼ると良いでしょう。

鉛をグリップ側とヘッド側の両方に貼って、総重量を重くする方法なのですが
安く、簡単に仕上げるには良いかと思います。
ただ、カーボンシャフトですので、トルクを良くすることができません。
カーボンは一般的に捻じれに弱いのでヘッドの開閉が酷くなりますし
しなりはさらに増し、方向性にばらつきが出ます。

シャフトはダウンスイングでしなります。
同時にヘッドの片方に挿してありますので、ヘッドの重さでシャフトが捻じれます。
これがトルクです。

捻じれたまま当たれば球は右に出てプッシュアウトになるかスライスになり
捻じれが戻ってきた状態で当たれば逆に引っ掛けやフックになります。
ピタリと捻じれが戻って来たところで打つのが理想かも知れませんが
1分間に300回もしなりの往復がある動きを合わせるのは至難の業です。
したがって、これを解消するにはトルクの低いシャフトを使うのが一番です。

スティールは通常1.8程度ですが、カーボンは85Xの重くて硬い物でやっと同じ1.8で、
軽く柔らかいカーボンは4~5の数値になり、日本式の数値は
またさらに1程度プラスしなければなりません。


どうせ重くされるのでしたらスティールシャフトに交換されるか
スティールシャフトの中古クラブを探すと安く上がると良いと思います。

アイアンは精度が重要です。
同じスティールでも柔らかい物ではグリーンに乗るか、エッジに落ちるかの
違いがでることがあります。
また、ショップがカーボンを勧めるのは値段が高いからです。


NSプロはダイナミック・ゴールド(DG)よりも柔らかいスティールシャフトを出し
品質も良いので人気があります。
最近はDGに匹敵する硬いシャフトも出しているとのことですので
競技ゴルファーはDGと同じ固さのスティールシャフトを基準とすると良いでしょう。

また、シャフトはある程度消耗品ですので
定期的に交換する必要がありますが、DGは手間賃を入れて一本5000~6000円
になりますので、むしろ交換よりは中古のセットを購入した方が安いかも知れません。

シャフトは劣化し、疲労して折れることがあります。
最近の高品質になったカーボンシャフトは折れることがないといいますが
スティールシャフトはグリップエンドから雨が入って、内部が錆びることがありますので
湿気には気をつける必要があります。
折れてヘッドが飛んだら、必ず拾ってきて新しいシャフトを入れましょう。
アイアンはセット売りですので、なくなった一本だけ探してもありません。


確かに最近は軽量化で軽いクラブが出回っていますので重くしたくなるでしょう。
飛距離はヘッドの速度と重量にありますので、重いクラブほど跳びます。
ただ、軽いクラブで速く振るか、重いクラブでゆっくり振るかにしないと
怪我をすることがありますので十分に気をつけてください。












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