【読者様からの質問】
「倉木様
いつもブログの回答を元にクラブについて勉強させていただいております。
今回、アイアンシャフトを交換した際に、ウッド系のシャフトのマッチングについてご意見頂けたらと思います。
身長176 体重 76 HS45位が平均
アイアンはエポンAF-Tour MB シャフトは島田シャフト k's tour lite フレックスS 7番でキャリー155~160位
所有ヘッド
ドライバー
1、ムジーク on the screw dd
2、バルド 8cクラフト トラジェクトリー01※現在ファイアエクスプレスWBQ65SX 45.25インチ 60度法
フェアウェイウッド
マックスソウル セカンドコレクション
3、3W ヘッドのみ所有
4、5W ※フブキ ax 75x 42インチ
フェアウェイウッドの重心距離をドライバーからアイアンにかけてフローした方が良いと言う意見も聞くので、マックスソウルのフェアウェイウッドは重心距離が短めだったかと思うので、その様な場合のセッティングの注意点が有ればお聞きしたいです
ヘッドをエアロバーナーやX-hot等の重心距離の長めの方が良いですか?
質問が長くなりましたがご意見を願い致します。」
【倉木真二の回答】
重心距離のフローの考え方ですが、長い番手ほど重心距離を短くして行くことがスイングにとって自然です。
しかし、クラブの機能的なメリット、進化を享受する上では、デメリットになります。
メリット、デメリットがあるだけで、どちらが絶対に正しい、ということはありません。
スイングのタイプや、目的に合わせて選択すると良いです。
ヘッドスピードが速くなるほど重心距離の影響を受けやすくなります。
本当の重心距離はシャフトの中心からクラブヘッドのフェース面上の重心点まで直角に結んだ線の距離ではなくシャフトの中心点からクラブヘッドの重心位置そのものまで直角に結んだ線の距離です。
図で見ると重心距離は二次元的に表現されていることが多く、簡単に納得できるのですが、現物を見ながら重心距離を測定する様々な種類の機材を用いて測定していると、現実的には複雑なことが分かります。
マックスソウルのセカンドコレクションはほんの少しヒール側にボリュームがあることもあり実測の重心距離は3Wでフェース面上の重心点までのシャフト中心線から平行にフェース面の重心点までのFP値分測定定規をずらした状態で計測すると重心距離は31mm程度でした。
フェアウェイウッドは重心距離が短くなりやすい構造になっています。
これよりも短い重心距離のドライバーはかなり限られます。
雑誌などで説明されている重心距離は何を伝えようとしているかと言うと、結局はヘッドがターンしやすいかどうか、です。
ヘッドがターンしやすいかどうかは、結局はネック軸周りの慣性モーメントという数値で分かります。
クラブヘッドの左右慣性モーメントという、これまた簡単に言うと「ヘッドの当たり負けの弱さ」はよく表示しているのですが、ネック軸周りはあまり掲載しません。
何が言いたいかと言いますと、結局、重心距離だけではヘッドのターンのしやすさは目安程度にしか分からないと言うことです。
なので、あまり細かい数値に敏感にならず、重心距離に関しては大体で判断して良いと考えます。
基本的に、ヘッドスピードが速いほどネック軸周りの慣性モーメントの影響を受けやすくなります。
なので、ヘッドスピードが速いゴルファーが重心距離の長い(ネック軸周りの慣性モーメントの大きい)ヘッドを使う場合は抵抗に負けないスイングの工夫が必要です。
でも、それに対応できると、クラブの機能的メリットを享受できます。
候補に挙げられているモデルであれば、特にどれでも問題ない、と考えます。
from 元ゴルフ研修生クラフトマンのゴルフ相談ブログ