20141117

VIVAさくら&琴乃VIVA女子ゴルファー: 寄らず入らずのさくらちゃん

さくらちゃんのスタッツ変化を見てみましょう。


          伊藤園終了後  ミズノ終了後


平均ストローク 71.0986(7) ← 71.1176(7)


パーオン率   70.892(8) ← 70.3431(9)


平均パット数   1.7929(16) ← 1.7937(17)


パーセーブ率  87.4022(5) ← 87.3366(5)


平均バーディ数  3.1972(14) ← 3.1765(15)


リカバリー率   65.0538(18) ← 65.5647(14) 




伊藤園でのさくらちゃんのパーオン率は83.33%でした。54ホール中45ホールでパーオンしています。この数字はかなり優秀です。パーオンした45ホール中バーディを獲ったのが11ホールです。24.4%なので少し少ないですね。グリーンに乗っただけでは簡単にバーディを獲れないという設定だったので仕方がない面があり、他の上位選手のバーディ数もほぼ同じレベルでした。


問題はパーオンできなかったホール数9に対して、ボギーとダボを合わせて6個もあったことです。リカバリー率が低下したことが裏付けられる数字です。パーオンできずアプローチで寄せた微妙な距離のパーパットが入らないということが原因です。テレビ中継で映らなかったので詳細はわかりませんが、この辺が今シーズンの課題として最後まで残ってしまいました。




ところで優勝した前田陽子さんは2008年新人戦で6位だったのですね。


優勝は森田さんでしたが、前田さんよりも下位に終わった絵理香姫、木戸さん、黄アルムさん、穴井さんの合わせて5人が今年のシード選手でした。ここに来年は前田さんが加わって6人のシード選手になります。


2009年のステップアップツアー、デオデオカップではプレーオフで敗れています。ステップアップでの好成績は2007年から2009年に集中しています。ところが2009年のファイナルQTで99位に沈み、2010年からはステップアップの試合数が減ってしまったために彼女の出場機会も激減しました。そのタイミングでステップアップでの成績も上がらないようになったことが成績表を見るとわかります。




今年はQT12位という成績で、レギュラーツアーのほぼ全試合に出場し、前半は予選落ちが目立ちましたが、後半8月以降は13試合で予選落ちは3回のみでした。


彼女の場合、ステップアップで2位には入りながら優勝しなかったのでレギュラー4試合の出場権を得るところまで行かず、また主催者の目にも止まらなかったのか推薦出場も限定的でした。


これは仮定の話ですが、試合に出場し続けていればもっと早くにレギュラーツアーで活躍していたかも知れません。




段ボール工場で働きながらここまで来たことが美談として語られていますが、QT制度のデメリット、ステップアップの不充分さ、主催者推薦のあり方、といった現在の国内女子ゴルフ界の矛盾点の犠牲者であったとも言えるのではないでしょうか。


同様に制度の犠牲者であった琴乃ちゃんとは全く違う形ではありますが、自分の力で道を切り拓いたわけですね。


これから以降は、自分で勝ち取ったものを自分の力で守り抜いていかなければなりません。スタッツを見ても、琴乃ちゃんや鈴木愛さんのように目立つようなものはありません。厳しい道だと思いますが、頑張って欲しいと思います。




さくらちゃんよりも1歳年上なんですね。さくらちゃんを早期引退させたい人も多いようですが、まだまだこれから・・・という年齢です。


from VIVAさくら&琴乃VIVA女子ゴルファー