実力者同士の決戦となり、大いに盛り上がったアース・モンダミンカップだが
上位2人に肉薄したのが昨年のプロテストに合格した田中瑞希だった。
3日目を終えて単独首位。最終日は途中スコアを落としながらも踏ん張った。
その田中は佐伯三紀の教え子の一人。昨年の4月ごろから練習ラウンドを
ともにし、指導してきた。とはいえ、「私は何もやっていません。
彼女が努力してこその結果だと思っています。よく頑張っていましたね」と
勝利こそ逃したが、激闘のすえの3位タイには拍手を送る
■佐伯三貴が見た今回の田中瑞希「最初の印象はおとなしい子。
でもゴルフは力強いし、性格も負けず嫌い。最初に思ったのはアイアンの
音が良かったこと。
スイングは少し特徴的ですが、キレもあるし飛距離も出る。
おもしろい選手だなと感じていました」
■佐伯塾の教えは目標設定の高さを間違えないこと
今回は、田中のほかにも教え子の菅沼菜々、沖せいら、田辺ひかり全員が
予選突破。
「全員通ってくれてうれしかったです」と、弟子たちの頑張りには目尻も下がる
「目標を高く持たないとダメ。
目標が低いものだと努力することも減ってしまう。高い目標ならおのずと
工夫したり、努力の量も増えます。
どうなりたいかというビジョンを明確にして、その過程のなかでプロテストが
あって、QTがあって。そこでもがいているようではダメなんです」。
高すぎるくらいの目標設定で意識を高めるところからはじめ、教え子たちは
まずは開幕戦で予選突破という最低ラインをクリアした。
技術的な教えも施すが、トップクラスのツアー選手として戦ってきた
佐伯だからこそ分かる選手としての心構えや、ゴルファーとしての
心得などを厳しく教えるのが佐伯スタイル。
「私はお悩み相談室? 駆け込み寺、そんな感じですね。
来たら座禅を組ませます(笑)」。
from たかがゴルフされどゴルフ