今週のGWTVは、ゲストの天野さんのドライバーのレッスンです。天野さんの場合、トラックマンのオプティマイザーで確認したところ、ダウンブローでスピン量が多い、という問題がありました。
スイング分析での特徴は、グラビティプレーンのかなりアウトから打ち下ろされていて、リリースタイミングがかなり早い、ということがありました。その原因について、ご本人によると、昔、右足の前でリリースして打つ、ということを誰かに教わったからじゃないか、ということでした。
ドライバーの場合、スライスの主な原因は振り遅れなので、早いタイミングでリリースすることで、振り遅れを防ぐ、ということは、一つの方法として考えられます。しかし、そうすることの問題点は、リリースタイミングを一定にすることが非常に困難で、現実にはほぼ不可能、ということです。
例えば、インパクトの瞬間のグリップエンドの位置が、1cm右か左にずれたとしたら、ショットの結果はかなり違ってきます。仮に2?もずれたとしたら、大変なミスショットになるでしょう。早い話、ショットを安定させたいなら、インパクトの瞬間のグリップ位置が一定になればいいだけです。そして、それを実現するには、リリースが解け切る直前にインパクトするのが正しい方法です。そうではなく、リリースされてからインパクトしてしまうと、ほんのわずかな差が大きな差となってしまう、例えば、リリースタイミングが5?ずれただけでインパクトでは数センチのズレになってしまうで、大きなミスショットになってしまい、到底安定しません。
また、早めにリリースすると、ロフトが付きすぎてボールが上がる、スピン量が増える、芯に当たらない、など悪いことが山積します。リリースが早いということは、緩んだインパクトになる、ということです。緩んだインパウトでは、到底安定したゴルフはできません。張りのある緩みのないインパクトが理想です。そういうのをボウドインパクトといって、単にハンドファーストのインパクトとは違うのですが、一般にはその違いが理解されていないので、便宜上ハンドファーストのインパクトと言ってる場合もありますが、正しくはボウドインパクトです。
そんなわけで、天野さんが昔受けたアドバイスは、問題を一瞬で解決できるかのような、そして実際一時的には良くなったように感じやすいアドバイスですが、そのためにその後何年も、或は何十年も苦労する、ということにもなりかねない悪魔の囁きだったかもしれないわけです。
短期間で急速上達、とか、スライスを一瞬で撲滅する、なんていうものがあるとすれば、そういう悪魔の囁きである可能性は高いので、注意しましょう!
それでは今日も、レッスン公開をお楽しみください・・・
毎度ありがとうございます。
from まる得!ゴルフレッスン公開