【読者様からの質問】
「倉木さま
いつも楽しくブログを拝見させて頂いております。
倉木様の有益な情報でいつも勉強させて頂いております。有難うございます。さて、スイング改造の方向性に合わせたシャフト選びについて、ご相談がございます。アドバイスを頂ければ、幸甚です。
【プロフィール】
170CM、62kg。左利き右打ち。ハンデ13 。ヘッドスピード 43~45程度です。ラウンド数は月2回、練習は週2回程度。
【スイング傾向】
インサイドアウト強め、ドライバーのミスはヒールヒットが多く、プッシュアウトとチーピンの繰り返し。ハンドファーストが強いのか、低めのドローが持ち玉。アイアンのミスはダフリか左への引っ掛け、トップは少ない。現在のスイングは、テークバックでインサイドに引っ張り込み、ハーフウェイバックでフェース開き気味、そこから右手の甲側に手首を折り、トップではシャット気味、ダウンではグリップが背中側に回り込んでしまい、クラブが寝る。現在のスイングでの上達に限界を感じ、テークバックでアウト側にシャットにあげ、縦のコックを使い、クラブを立て、ダウンでクラブが寝ないスイングに1ヶ月前から改造。(アイアンは今まで全く無かったフェード気味の玉が出始めてます。)
【現在のセッティング】
1W(その1): GBB10.5度、スピーダーEVO3 661S 43.5インチ、323g(チップカットなし。尚、661SR 45インチのシャフトも保有。)
1W(その2): PXG 811XF 10.5度、アッタスパンチ 6S 43.25インチ 324g
4W:M2 2017 3HL(16.5度) レジオフォーミュラFW42.5インチ FW70R 333g
7W:Aero Burner(21度) レジオフォーミュラFW41.25インチ FW70R 349g(チップカットあり)
U4:Ping G 22度 アッタスEZ 370 75S 40インチ 365g
U5:Ping G 26度、MCI80S(3I用) 39インチ 383g
U6:Ping G 30度、MCI80S(4I用) 38.5インチ 391g
アイアン(7I~AW): Ping G30 Modus105 R
ウェッジ(52, 56):フォーティーンDJ22 DGウェッジフレックス
【質問事項】
スイング改造の方向性と合うように、要すればシャフトのセッティングを見直したいと考えております。
1.ドライバーは苦手意識があり、43.5インチ前後を使用しております(最終的には45インチに戻したい。)。やはりクラブを寝ないようにして、かつ高さとつかまりを求めた場合、スピーダーEVO3のような手元硬めで先が走るシャフトが良いでしょうか?どちらかというとプッシュアウトが多く、チーピンが出るときよりスコアを崩しやすい為、つかまりやすいシャフトが良いかと思っております。また、雑誌の計測データをみたところ、アッタスパンチも手元側は硬いようですが、中元から真ん中にかけての剛性が低く、先が硬いため、あまり合っていないでしょうか?その他、推奨されるシャフトがあれば、ご教示をお願いします。
2.フェアウェイウッド、UTのシャフトについて、重量・剛性やアイアン、ドライバーのシャフトの相性等問題ないでしょうか?UTは比較的アイアンと同じ感覚で打てているため、あまり不満はありませんが、若干ダフリが多い感じはします。フェアウェイウッドはEVO3と似た剛性と思っておりますが、いかがでしょうか?
3.アイアンシャフトは105Sと迷いましたが、105Rを使用しております。ダフリが多いのはスイングが問題だと思っておりますが、シャフトで変更すべき点等ありますでしょうか?ウェッジは予算に余裕が出てくれば、モーダス120Sを入れたいと考えております。
長文で恐縮ですが、ご回答をいただければ幸いです。」
【倉木真二の回答】
現状のスイング自己認識と改善の方向性は良いと感じます。
インサイドアウト系に多く見られるスイングパターンですが、改造するのであれば徹底的にやらないと直りません。
質問者様のタイプのインサイドアウト系の改善は徐々に直すという考えだと直りません。
想像している3歩先くらい徹底しないと直らないと考えを改め、さらにもう1歩、考えを改めるくらいの意識でようやく及第点という感じです。
アウトサイドイン軌道の練習は基本です。
ダウンスイング時に手元が背中側に外れてしまう動作が大きな問題なのですが、なぜ、この動作が生じるかというとスイングを2次元的にイメージしてしまっていることが大きいです。
90度真上(頭上)から見たときに頭の位置とボールの位置が離れていて、クラブヘッドは弧を描く。
このイメージを持っているとテークバックがインに入る、ダウンで手元が背中側に入る、ということが生じやすくなります。
そうではなく、もっとシンプルに、1次元的にイメージすることが大事です。
1次元的なイメージとは、一直線なイメージです。
目線(または両肩の中心あたり)とボールをまっすぐに結んだラインに対し、クラブヘッドがまっすぐ動くだけのイメージです。
このイメージを持つと、テークバックの始動がスムーズになります。
始動イメージはアドレス時よりも上体の前傾角度が深くなるように沈み込む印象で左肩で地面を押す、クラブヘッドを上げるのではなく体を下に押さえ込み、左腕は押す意識です。
右腰を引くテークバックではなく左腰をかぶせるテークバックです。
すると、質問者様のタイプに見られるインサイドアウト系の問題を大きく改善できます。
・1について
徹底的に改善するのであれば、あえて真逆を行くシャフトの方が良いですし、改善も早くなります。
微調整や細かな進め方では殆ど変わりません。
オススメはディアマナDF、ディアマナWです。
・2について
現状のセッティングの流れはとても良いです。
手元が硬め、中間が普通〜少し軟らかめ、先端が普通〜少し固め、というパターンで統一されており、流れができています。
フェアウェイウッドはエボ3にも似ています。
・3について
Rでも問題ありませんが、Sフレックスでも粘りと弾道の高さを得られるスイングへ改造していったほうがスイングは良くなります。
インサイドアウト系の場合、ヘッドスピードに対してロフト角が大きめ、弾道が上がりやすいものを好んでしまいます。
頑張ってロングアイアンも打てるように練習すると、確実にスイングが良い方向へ進みます。
このスイングタイプの場合はハイブリッドを練習場で打つとスイング改善にほぼ貢献しません。
from 元ゴルフ研修生クラフトマンのゴルフ相談ブログ