20180301

ModernSwing21: 縦に斬り下ろすと良い球になるのですが


Question

トップからダウンにかけて、腕の動きのイメージとしては
右斜め上から縦に斬り下ろし、その時にヘッドが背中から降りて来る
この様なイメージで振ると分厚く抜けもよくていい球が出ます。

ただ油断すると縦に斬りおろせず、どんどん斜めになってしまいます。
この意識でのスイングはどうでしょうか?


Answer

それは基本通りの動作かと思われます。
斬り下ろしはとても良い表現です。
クラブの動きは居合いの刀の動きに似ているからです。

この型を作るにはトップで後方を向いた時に、そのまま回転せず
バンプのタメを行った直後に腕を右上から左下に斬り下ろします。

これがバンプ、ダンプ、ターンの基本動作です。
ダウンスイングはこの3つの動作で成り立っています。
バンプとは切り替えし、ダンプとは引き落とし、そしてターンで
初めて回転をするという順序です。

ほとんどの方はトップでの切り返しのタメがなく、肩始動で回転
をさせながら振り下ろしています。
これでも打てるのですが、効率が良くありません。

回転は横の動きで、これが強いほどヘッドは浮きます。
したがって、ヒールトップするミスのほとんどは飛ばそうとして
肩始動で回転の力が入るからで、これを力みと表現している
人が多いいようです。

飛ばそうとする時にはバンプで腹筋を使ってエネルギーをタメ
時間差で直後に後ろを向いたまま引き落とし、腰の開きによって
腕が引っ張られて来て回転となります。

これがラグで時間差、すなわち体全体がムチのようにしなって
先端にエネルギーが凝縮される原理です。

この際に横の動きと縦の動きのバランスを調整します。
これがバランス調整のひとつで、ミートするタイミングを決めます。
薄い時には縦を強くし、厚すぎる時には横を強くします。

縦が弱いスイングは縦も弱くして合わせますので
結局飛距離が出ないスイングで小さくまとまるのです。

分厚く抜けが良いというのは縦が強くなったために、今までの薄い
当たりが改善されてミート率が上がったのだと言う事です。

たまたま縦斬りが調整に適していて上手く当たるようになったので
質問者さんの場合には調整されたと言う事ですが、それがほかの方に
必ずしも適正かどうかは分かりません。

この縦斬りの動作はもともと必要な動きなのですが、それを知らず
横の動きだけでバランスを取ろうとしていた方には特効薬かと
思わるかも知れませんが、単に基本動作ができていなかった
というだけの話です。

このような基礎や基本動作を習得していない人が、その一部を
模索して発見すると、これが新しい打法だとか秘策だとか、
教え魔のように宣伝して集客する事があるのですが、
たまたまバランスが合ってミートしただけの話であって、決して
神が降りて来たのではありません。

質問者さんは単なる意識だけでその動きをしようと考えておられる
かと思いますが、これは基本動作として型で覚える動作です。

無意識にその動作ができるようになるまでしばらくは型の反復ですね。
しっかりと条件反射的に何も考えずにその動きができるようになるまで
頑張って練習をしてください。




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