先週、さくらさんが久しぶりに国内ツアーの試合に出場しました。結果は4位タイでしたが健在ぶりを見せつけてくれましたし、試合を盛り上げる立役者ぶりも流石と思わせるところがありました。
ハラハラドキドキの展開はさくら劇場得意のパターンです。
さくらさんを見て感じたことは、国内ツアーにポストさくらさんが存在しないことでした。
世界ランクでは大山さんと上田さんがさくらさんよりも上位ですが、大山さんは先輩、上田さんはほぼ同年齢で、2人ともさくらさんと活躍してきた時期がダブります。ポストさくらさんとは違います。
2005年以降、国内ツアーで複数回優勝をしたシーズンが多い選手
6シーズン 不動さん、さくらさん、全さん
5シーズン アンさん
4シーズン 大山さん、イチヒさん、イボミさん
3シーズン 福嶋さん、(古閑さん)、智恵ちゃん、上田さん
2シーズン 藍ちゃん、佐伯さん、成田さん、テレサさん
1シーズン 諸見里さん、森田さん、比嘉さん、堀奈津佳さん、吉田さん、一ノ瀬さん、酒井さん
シーズンに複数回優勝をすることが第一条件だとすれば、現時点でポストさくらさん候補となり得る日本人選手は成田さんだけということになります。智恵ちゃんはアメリカツアーに行ってしまいましたからね。また、1シーズンで複数回優勝した選手のうち諸見里さんは2年間賞金シードに届かず、比嘉さんと堀奈津佳さんは今年のシード確保が厳しい状態です。一ノ瀬さんも故障の影響なのか最近不調ですね。
現在、今後のツアーを引っ張る選手として名前が挙がっている選手を現在の賞金ランク50位以内から拾いました。
絵理香姫 1勝 27歳
渡邉さん 2勝 22歳
成田さん 7勝 22歳
光里さん 1勝 20歳
鈴木愛さん 1勝 21歳
松森さん 0勝 21歳
永峰さん 0勝 20歳
堀琴音さん 0勝 19歳
さくらさんは19歳で2勝、20歳で5勝、21歳で8勝、22歳で9勝、23歳で15勝(賞金女王)を上げています。
さくらさんのデビュー当時と違って強い外国人が多いという気の毒な面はありますが、マスコミが持ち上げようとも、協会がプッシュしようとも、20歳前後での成績でさくらさんや藍ちゃんを上回る選手は1人も居ないということが明確です。
唯一、成績においてポストさくらさんとなり得る成田さんは欠場が多いことや美人選手キラーというキャラクターによって国民的スター選手となる可能性を潰してしまっています。
こうなると、現在のプロ選手にはポストさくらさんは存在しないということになります。
マスコミもゴルフ関係者もそれを感じていて、アマチュア選手に期待をしているのだと思います。
しかし、プロの試合で予選通過したりトップテン入りするアマ選手が居ても、強い外国人選手と戦っていかないといけません。厳しい時代だと言うしかありません。
そういう意味では、さくらさんや藍ちゃんは不動さんという絶対的存在が大きな壁となっていたものの、その壁を突き破ろうとする若いエネルギーを見せることだけで国民的スター選手となったのですから、時代に恵まれていたということになりますね。
ただ、申ジエさんとアンさんは頂上を通り過ぎた感がありますし、イボミさんとテレサさんも27歳で今後も国内ツアーに定着し続けるのかどうかわかりません。ハヌルさんも今年中には27歳になります。若くて有望な韓国人選手はアメリカツアーに行く傾向が強くなっていますし、韓国ツアーもかなり充実しています。
今後、強力な若手韓国人選手が参入して来ないことを前提にすれば、3~5年後にはポストさくらさんが登場している可能性があります。とすれば14歳から18歳前後のアマ選手からスター選手が出る可能性がありますね。
強運の勝みなみさんなのか、その他の実力派なのか・・・。いずれにしても、さくらさんと藍ちゃんのようにライバル物語がないと盛り上がりません。女子ゴルフを盛り上げるにはスター選手が2人必要なのです。
問題は、その時まで国内女子ゴルフツアーが一定の人気を保つことができているかどうか・・・・ですね。協会はそこまでイボミさんを利用しようと考えているのではないでしょうか(笑)?