打ち上げは
やっかいだ。
距離感はもちろん
アップヒルによる左足上がりの傾斜は
練習場のような真っ平な場所と同じスイングはさせてもらえない。
長いクラブは元々捕まりにくいから
むしろこんなライがいい結果をもたらしてくれることも多々あるが
ショートアイアンやウェッジの距離になると
右に左にトップにダフりに・・・
ミスしたくない
確実に乗せたいという欲も相まって
「右手でガツン」
とやってしまう人を非常に多く見かける。
ある番組で
女子プロが残り85前後の打ち上げで
PWのコントロールショットで見事な技を見せてくれた。
「番手を上げて
引っ掛けるミスを軽減させる」
マネジメントのお手本のようなクラブジャッジ。
もちろん
ただ番手を下げただけじゃ意味はない。
左に引っ掛けない打ち方がちゃんとあって
その基本に忠実なセットアップと振り方だった。
距離感にばかり意識を奪われると
距離感よりずっと大事な準備が疎かになる。
100y前後は誰だって乗せたい。
でも練習場のような平らなライから打たせてもらうことなど
殆どないのがゴルフ場。
乗せたい
ではなく
痛いミスをしない
という意識を大事にすべき距離だと私は痛感している。
練習場でできることなんてほんのわずか。
せめてライの対応を間違えないよう
ギリギリのクラブでフルショットすることではなく
左へのミスを防ぐためのトレーニングを積み上げたい。
足元の傾斜がきついと
こんなに楽には振らせてもらえない。
練習場のマットの上ならこれで100y飛ぶが
コースでは85yが精一杯だろう。
練習場で必死に距離を計っている人を大勢見かけるが
距離感は常にゴルフ場で計るべきもの。
個人差がある部分だからこそ
距離はいつもゴルフ場の芝の上で計るくせをつけて欲しい。
平らなライのない場所で。
ちゃんと芝の上で。
アップヒルは
番手を上げて引っ掛けないスイング。
「打ち上げだから大きいクラブ」という初心者レベルのマネジメントの
もう一歩先の
スコアメイクのためのマネジメントを心がけること。
ロフトが大きくなればなるほど
左へのミスが起きやすい。
ロフトが立てば立つほど
右へのミスを誘発する。
その
クラブの特性を活かせば
それはそのままマネジメントに繋がる。
距離に対するクラブ選びばかりに必死なレベルを
早く卒業すること。
そんなマネジメントは
すべて技術に繋がり
その技術は必ず
あなたのメンタルを支えるから。
知らなかったことを知ること。
その知識のひとつひとつは
上達の種。
土に植え
水をやり
肥料と日差しでやがて芽を出す。
そのひとつひとつの作業を
私は
「努力」と呼んでいる。
from ゴルフ ~修羅の道~