「球体であるボールをつかまえる」
別の見方をすると
ボールのつぶれ量 とも言えます。
(インパクトのロフト効果 と 速度 で潰れる量は決まります)
道具としての ボールのルール も
15度未満のクラブの反発係数も
この ボールのつぶれ量が基準 になっています。
◔ボールのつぶし方 には
何種類か方法~亜種というか代替え行為があります。
まあ こう考えて下さい。
FWでも、UTでも、アイアンでもなんでもいいですが
ロフト20度のクラブがあります。
それを ヘッドスピード40msの人が
正しく打つ「ボールをつかまえて打った時」の
ボールのつぶれる量 があるとします。
これを ヘッドスピードの速い人 が打つと より潰れます。
ロフトの立ったモノ、ロフトの立つような打ち方 をすると より潰れます。
❶ヘッドスピードでつぶす
ヘッドスピードが速い というのも
ボールをつぶせる要因(つかまえるの代替え)の一つ です。
ですので 実質、ヘッドスピード 48msを超えるような人が打つと
ロフトを開いても 40msの人が潰せる量より多くなります。
(ヘッドスピード48msを基準とすると こすって いますが、
ヘッドスピード40ms基準では つかまっている…ように見えます)
とても変わった…アマチュアが真似したら とてもじゃないけど
真っ直ぐも行かないし、飛びそうもないとらえ方 をしているのに
飛距離も出るし、安定もする(練習量如何ではありますが)
のは ヘッドスピードという
ボールを潰し易い「ジョーカー札」をもっているから、です。
ですので プロのスイングを 高ヘッドスピードという
ボールをつかまえる「ジョーカー札」を持っていないアマチュアが
参考にはしても、真似しても 良い結果が得られにくいのです。
❷ よりロフトを立ててしまう。
単純には ロフトの立ったクラブの方が ボールをつぶせます。
ロフト20度のクラブをよりロフトを立て インパクトロフト を
ロフト18度にすれば、ヘッドスピードが40msに行かなくても
ヘッドスピード40msの人と同等につぶせます。
飛ばす と言う点においては アマチュアがトライしても良い
方法ではありますが、過度に行うと 副作用が伴います。
よりロフトを立てる というコトは よりボール速度を上げる というコトになりますが、
同時に ボールの回転を減らす / ボールの出球も低くなる も発生します。
ボールの速度が上がっても 飛行を維持する回転が足らなくなったり
出球の低さ故に 浮遊し難くなったり
その方の ヘッドスピードによって起こります。
また ボールの曲がりは
分母/ ボールの縦回転 分子/ ボールの横回転 により
発生しますので、より横回転の量にはシビアになり
曲がるボールが出やすくなります。
正規な インパクトロフトは
ヘッドが「上から」入射してきた角度分
ロフトが立てば、クラブが捩じられず、ヘッドが遅れれば
良いだけ です。
「正規なつかまえ方」を行うなら 放っておいても付いてきます。
飛距離の為、それ以上ロフトを立てるか、どうか は
その方のお好み次第です。
また、立てるインパクトロフト には とても注意が必要です。
インパクトロフトは アウトサイドインとかインサイドアウト とか
横軌道に対する フェースの向きと同じく、
上がり軌道、下がり軌道 に対する ロフト姿勢 があります。
静止状態で 20度の姿勢を元に
↓ 下り軌道5度で インパクトするよりも
↑ 登り軌道5度で インパクトした方が
スピン量やボール速度などは 登り軌道5度の方が
実質ロフト15度となり 数値が変わります。
しかし この登り軌道(アッパー軌道)は
ティーアップしたドライバーでは なんとかなっても
地面に置いてあるボールを打ちのには 不適切 です。
ティーアップしたドライバーにとって
かすかな登り軌道は ロフト効果が減りますので
飛距離が出易い という 腐りかけの果物状態 ですが、
非常に毒、副作用も多く持っています。
マッチョな飛距離競争になっている プロの世界 では
メッチャ速いヘッドスピードの上に 劇薬のアッパー で
「高打ち出し~低スピン」競争になっています。
飛ばすプロのドライバーのスピン量は
既に 1000rpmを下回る勢い です。
彼らのヘッドスピードで言うと
限りなく インパクトロフト0度 に近い世界に突入しています。
もう 既にアマチュアの参考にする領域を遥かに超えています。
ドライバーのアッパーブロー、地面から打つショットのダウンブローもどき…。
ボールの位置を変えて 対処する と言う方が多いですが、
練習、コースの頻度も少ない アマチュアにとって
とてもお薦めできる方法とは言えません。
また 意図的なアッパー軌道は 腰や首などの負担多く
筋トレやからだのケアの少ないアマチュアには適切ではないと思います。
❸ロフトを立ててしまう の亜種
これが一番多いですが、ヘッドの回転で
フェースを閉じて ロフトを立てて ボールをつかまえてしまう
と言う方法です。
アマチュアにとって標準となっていますが、
かなり多くの難点 があります。
●それを行っている人の多く、おそらくほとんど人は
つかまえるコト = スライスでない
つかまらない = スライス
と思っています。
そして 真実はロフトの効果 なのですが、
フェースの開き/閉じ フェースの右向き/左むき で
それをしていると妄信しています。
その行為(フェースローテーション/ヘッドの返し)は
ロフトの開き/閉じ フェースの右/左むき
それに伴う 軌道の変化 や ヘッドの高低変化 が
シンプルな「つかまえ」よりも格段に多いので
本当の目的を知らず 言葉は悪いですが、
真似としてやっていますから
問題が発生した時、対処の方法が見つかりません。
●ヘッドの開閉は 手さばきでしか出来ない
が故に ヘッドの開閉がし易いグリップ になり、
それはアドレス姿勢に影響を及ぼします。
アドレスの向き、スタンスと
ボールの飛び出しが直接関係にないので
ショットにおいての アドレスやグリップの比重が軽くなり
雑なアドレスやグリップになりがち です。
●ご存知の通り、ゴルフクラブは
先端に重さの付いた 長い棒 です。
ヘッドの開閉は かならず 先端をたくさん動かす
クラブ・シャフトの角角度運動になります。
先端に重さの付いた 長い棒 を 角度運動すると
自分の想定よりも 先端はたくさん動きますし、
一度 その動きを始めてしまったら 止めることは難儀です。
同じタイミング、同じ動きにするのはかなり低い確率になります。
まあ どれもこれも
正規のつかまえる 以外は 副作用が強く、
つかまえられるようになっても それを遥かにしのぐ難問が
延々と続くことになり、その副作用対策に
スイング改造人生を費やすコトになるコト 請け合いです。
「頑張ってね」
from ◆絶滅危惧種のゴルフクラブ創ります