ドライバーショットで遠くまで飛ばす
という魅力はゴルフ最大のモノかも知れません。
ただただ 振り回して
速いヘッドスピードを! と願っても
オジサンゴルファーにはそう簡単に行きません…。
そこは 少々科学的に「知恵」や「知識」で
飛距離を伸ばすことを考える時! なのかも知れません。
ドライバーだけでは勿論ありませんが、
一番気になるドライバーショットの飛距離は
どうすれば… を考えるのに
ドライバーと言うクラブを知らなくてはイケマセン。
意外にここが盲点だったりします。
ゴルフクラブを製造する立場からすると
ドライバーがスプーン(3番ウッド)や
クリークより飛ぶ(飛びやすい)のには『訳』があります。
一般的には フェアウェイウッドの方が短く、
ドライバーの方が長い…。 クラブの長さが鍵 と
思われている節がありますが、正確には ◎ ではありません。
そう考える人は ドライバーショットを
今よりももっと飛ばすには
「さらなるヘッドスピードを!」
という発想になるのは至極当然かもしれません。
しかし、それならば
5番ウッドのロフト 17~20度位ですね、
これをドライバーの長さにしたら どうなるでしょう。
ヘッド重量や硬さなどをちゃんと設定して
実験してみると分かりますが、
5番ウッドのロフトを長くしても
立体的に飛ぶ「道のり」は増えますが、
飛距離はオリジナルの5番ウッドとほぼ一緒、
ほとんど変わりがありません。
より高く、もしくはよりスピンが増えるだけで
ボール速度は伸びないのです。
ハミングバードの悶絶クラブのドライバーは
やや短尺ですが、一般的なドライバーは
いまや 45~46インチ…
5番ウッドとは3インチ近くも長いなっています。
3インチ長くなれば 理論上 ヘッドスピードは2ms弱
増えるには増えるのですが、
長くすることによってヘッドが軽くなる
と言うのも含めて、打撃の破壊力は殆ど増えず、
ボールがより高くあがるようになるだけ なのです。
ロフトのことを割愛しても、
ヘッドスピード2ms伸ばして
伸びる可能性、あくまでも可能性ですが、
ドライバーショットで 6~7ヤード前後 ですから
柔らかい地面の場所に落ちたり、
登り傾斜の場所に落ちれば、
誤差程度の差でしか無いのです。
まして ヘッドスピードを2msあげる というのは
相当な苦労が必要で、
ハミングバード風にクラブの重さ、ヘッドの重さを使って、
自分の体の動きをよりスムースにする というのなら
チャンスはあるかも知れませんが、
それを筋力・運動性能・力技で上げよう というのは
オジサンゴルファーには少々無理があります。
ドライバー>スプーン>クリーク
この関係が「飛ばすことのカギ」になります。
これは 実は長さによるヘッドスピードの差ではなく
『ロフト角度』に秘密があるのです。
クラブを長くすると
ボールに対して入ってくる『ヘッドの入射角度』
は緩くなりますから、打ちだし角度が取り易くなります。
本当は長くするには、ヘッド重量が軽くするので
破壊力は同じなのですが、とりあえず
ヘッドスピードも少々あがりますから、
より 厳しいと思われるロフトも使えるチャンス が
生まれるのが、ドライバーの秘密 なのです。
故に 体力によって、筋力によって、
ヘッドスピードアップがかなり厳しい年齢、体力になっても
ロフト というモノをどう扱うか
というコトで飛距離は如何様に出来るかも?!
ということなのです。
それと同時に、長くしたとしても
自分の体力やヘッドスピードによっては
使いきれないロフト角度 と言うのが出てきますから、
逆に スプーンの方が飛んでしまう
と言うのもあるのです。
そこから考えると
クラブに任せて「ボールを上げる」というのは
ゴルフにとってとても大切なコト ということになります。
自分の技術によって、クラブに頼らず
ボールを上げるのは ゴルフの中では最大の難易度 で
しかも、それは上げる代償として
ミスの確率アップ
飛距離ロス
体への負担増
というのが付いて回ります。