20170302

元ゴルフ研修生クラフトマンのゴルフ相談ブログ: フェアウェイウッドのライ角に関するご相談です

【質問】
「倉木様

ライ角について、倉木様のお考えを教えてください。

ミズノフィッティングのように、アイアンのライ角を合わせた方が良いというのは私もその通りだと思っています。

一方その他のドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、パターのライ角はどのように考えたら良いでしょうか?

ドライバーやパターはロフト角が少ないため、ライ角の影響は少ないというのは何となくわかりますが、
それを引いてもアップライトなものばかりのように思います。何故なんでしょうか?気にしなくても良いのでしょうか?

また、フェアウェイウッドはだいたいの人はカーボンシャフトを挿すと思いますが、
ユーティリティはカーボンシャフトを挿す人もいればスチールシャフトを挿す人もいると思います。
ユーティリティはシャフトの種類によって仕上がり長が全く異なるのに、ライ角は
あまり意識されていないように思います。そこまで神経質になる必要はないのでしょうか?

以上よろしくお願いします。」



【回答】
ロフト角が少ない方がライ角の影響を受けにくいことも重要な理由の一つです。
その他にもいくつか理由があります。
まず最近のウッドはソール形状の湾曲、ラウンドが大きくなっています。
昔はアイアンも含めソール形状は限りなく平らに近いものでした。
この場合はライ角と一致したインパクトをしないとヒール側のソールが邪魔になってダフったりライ角がずれることで芯の位置が高くなり打点がフェース面の下の方、またはヒールに集中してしまいます。
ソールが湾曲することでライ角通りのインパクトをしなくても芯でボールを打てるようになりました。
かつ適度にボールがつかまるようになったのでヘッドを大きくしてヘッドの返りが昔のウッドより悪くてもライ角の効果でボールをつかまえられるようになりました。(というか今のフェアウェイウッドはそれでボールをつかまえる設計になっています)
フェース面の形状も関係します。
アイアンと違いウッドはフェース面が平らでは無く湾曲しています。
詳しく説明すると長くなりますがこの湾曲によりライ角が一致したインパクトでは無くとも方向性に大きな影響を及ぼさないのでウッドの場合はクラブのライ角通りにインパクトする必要性が低くなっています。(その代わりにコントロール性能を犠牲にしていますがやさしさが上回ると感じるゴルファーが大半です)
簡単に説明するとアイアンは論理的で精密な設計をしているものが多いのですがウッドは豪快な設計に飛躍してきています。
これはシャフトが長くなってきていることとカーボンシャフトの進化、ウッドの番手別(長差別)設計のシャフトが無いことが主な原因です。
このような理由からウッドはアイアンほどライ角を気にする必要はありません。
今のクラブの長さでインパクト時のライ角とクラブヘッドのライ角を合わせるとなると3番ウッドで53〜55度程度のライ角になります。
このようなクラブは構えた時に違和感が強く打点はセンターに集中しやすくなりますがフェースコントロールでボールを捕まえなければならないので非常に難しい技術が要求されます。
シャフトの長いクラブで精密なフェースローテーションでコントロールするのは難しいのです。
57〜59度程度にすることで今の長さ、大きさのフェアウェイウッドに扱いやすさが生まれます。

ユーティリティーの長さについてですが、これはウッドにも言える点です。
3番ウッドは43.5〜42.5インチ程度(60度法)が多いですが5番ウッドになると43.0〜41.5インチ程度、7番ウッドになると42.5〜40.5インチ程度と幅が出てきます。
ユーティリティーも同様に選択するシャフトによって長さを変えたりします。
ロフト角の大きいユーティリティー、ウッドであれば、ライ角は注意深く考える必要があります。
ショートウッド、ロフト角の大きいユーティリティーのつかまりが良くなりすぎてしまうのはロフト角、クラブの長さに対するライ角がアップライト過ぎる状態になるためです。
なので、ロフト角の大きい番手は注意して選択しなければなりません。

しかし、シャフトの指し方でライ角は変わってしまうし、フェース面のラウンド形状にも誤差があります。
ロフト角にも誤差があるし、ライ角にも誤差が出ると言うことです。
なので、数値に神経質になりすぎないことが大事です。
アイアンはフェース面が平面なので精密に自分の基準を作れますがウッドやウッド型ユーティリティーにはアイアンのようなライ角に対する精密な考え方が無いので数値の基準は作りにくいです。
ですので、結局は打ってみてその後調整すると言う方法が最も有効と感じます。
事前にある程度クラフトマンとの相談は有効ですが最終的には現物で判断していくのが精神的にも健全だと考えます。


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