【質問】
「アイアンのグリップとシャフトの関係に関する質問です。
当方、グリップはgolf prideのMCCミッドサイズを使用しております。
例えば、市販品のアイアンで、グリップはgolf prideのツアーベルベット、シャフトはdynamic goldのs200が装着されているものをよく見ます。バランスはD2程度だと思います。
ツアーベルベットの重さはカタログ値で約50gですが、使用しているMCCミッドは約60gです。
よって、市販品のアイアンのグリップをMCCミッドに変えると、重量が約10g増えて、バランスが2ポイントほど下がりD0程度になります。
鉛を詰める、鉛テープを貼る等で、バランス調整は可能ですが、クラブの重量が重くなるばかりで得策ではありません。
MCCミッドサイズを使う時(重量が重いグリップを使う時)、アイアンの全体の重量(dynamic gold s200基準)とバランスを変えないようにするためには、どうすれば良いのでしょうか?(シャフトを軽くすれば良い?)
それとも、物理的に不可能でしょうか?
よろしくお願いします。」
【回答】
グリップ重量が重くなってしまうので総重量を上げずにD2にするのは物理的に不可能です。
長くすれば重量をほぼ変えずバランスをD2にできますが長さが変われば相対的な重量も変化するので結局は本質的に重くなります。
個人的にはD0にしても問題は無いと考えます。
まずベルベットラバーでD2の場合とMCCミッドでD0の場合でもクラブヘッド重量は同じになります。
この場合、ヘッド重量がシャフトのしなりに与える影響は同じということとなります。
次にクラブ全体の慣性モーメントという数値があります。
簡単に言うと振った時のクラブの重さを感じる数値です。
グリップ重量はクラブ全体の慣性モーメントに与える影響が非常に少ないのでこの点での問題もあまりありません。
確かにグリップ重量が10gアップするとクラブ総重量は10gアップするのですが、クラブ総重量は重さの一つの目安にすぎません。
例えば、
1.グリップ60g ヘッド240g シャフト95g その他5g
2.グリップ50g ヘッド250g シャフト95g その他5g
と言う2つのクラブがあったとします。
総重量は両方とも同じですが2の方が明らかに重く感じるようになります。
これは手元から遠い部分の重量が重いためです。
この重さ感を数値化したものが慣性モーメントです。
このような理由から、バランスはD0のままで良いと考えます。
反対にD2に上げるとなるとヘッドに5g〜4g程度のウエイトを追加することになります。
このウエイト分、シャフトのしなりが大きくなり、かつ、慣性モーメントが上がり、重く感じるようになります。
また、D0になる場合は少しヘッドを感じ取りにくくなり、わずかに速く振れるようになります。
要は、総重量の数値そのものを気にしすぎないようにした方が良いですしクラブの長さに対するヘッド重量をあまり大きく変えない方が良くなることが多いです。
簡単に説明するとこのようになります。
from 元ゴルフ研修生クラフトマンのゴルフ相談ブログ