20160117

元ゴルフ研修生クラフトマンのゴルフ相談ブログ: シャフトの重量選択に関するご相談です

【質問】
「倉木様
いつも拝見して参考にさせて頂いております
一般的なクラブの性能についてご質問させて頂きます
私はHS45前後くらいでDRはカスタムシャフトの50グラム台のSを使用しています
またFWは60グラム台のSを使用し、重量フローを考えてフィッティングしています
グリップ重量もバランスを考えて使用しています
そこで疑問があります
市販のカスタムクラブは50グラム台より60グラム以上のほうが多いように感じます
アマチュアは一般的にHSは40~45くらいの人が大半を占めるように思いますが
果たしてそのくらいのゴルファーが60グラム台以上のシャフトを使いこなせているのか疑問です
しショップでもそれが合っているかのように勧めます
最近発売されたゼクシオ9などは純正で40グラム台のシャフトが装着されています
振れる範囲で重たいほうがスイングは安定するかもしれませんがDRよりFWのほうが
軽いクラブを使用しているゴルファーも見かけます
これはただの格好良さの見栄だけでしょうか(笑)
確かにクラブ選びは難しいと感じます
倉木様はどのように思われクラブフィッティングをされていますか?
つまらない質問で申し訳ありません
よろしくお願い致します」



【回答】
実は、ドライバーのシャフトは多くの自分で思っているよりも大きめのトルクの方が方向性も飛距離も降りやすさも安定することが多いです。
そういった点で見ると、多くのゴルファーは、ややトルクが少ない物を使う傾向にあると感じています。
カスタムシャフトの60g台(ツアーADやディアマナ、アッタスなど)は重量の割に剛性も高めでトルクも少なめな物が多いです。
重量そのものより、剛性が高めであることが、平均的なゴルファーにとってベストにならない大きな理由です。
つまり、平均的なヘッドスピードである42m/sくらいだと、GP6(S)やディアマナシリーズの60g(S)アッタスの60g(S)などは、ベストなシャフトではなくなります。
でも、十分、許容範囲内ではあります。
使わない方が良い、というレベルではありません。
十分、使うことは可能です。

プロが使っているから、カッコイイから、と言う理由で使いたいという気持ちは、私は大事にしたいと思っています。
なので、許容範囲であれば、ベストではなくても、セッテイングすることは多々あります。
多くの人にとってゴルフは遊びであり、楽しんだ方が良いと思います。
カッコも大きな楽しみの一つ大事だと思います。
ただ、それがベストなセッティング、と言うように嘘をついてまで売るのは良くありません。
なので、ゴルファーと良く話し合い、使いたい気持ちを優先しながら、「ベストではないけれども」と説明し、決めていきます。

とにかく自分のスイングの問題を解決してくれる物を、と言うゴルファーにはそれに合ったアドバイスをしますし、今後、どんなゴルフをしていきたいか、どんな目標を持っているか、なども良く話をします。

要は、話し合いがとても大事だと思っています。

昔は皆100g以上のドライバーシャフトを誰もが使っていました。
シャフトを選べる時代ではありませんでした。
(ヘッドは色々な細工ができましたが)
今は本当に豊富な種類があり、夢のような状況です。
シャフトの小さな違いですら大きな違いであるようなレビューが多くなりましたが、実際は、そんなに大きな違いはありません。
私もこのブログで「合っている」「合っていない」と説明しますが、あくまで、選択できる今の状況でベストなものを決めるなら、と考えてのアドバイスです。
プロのフィッターがフィッティングするならば正確にアドバイスしないといけません。
でも、ゴルファーが使ってみたいものがあるなら、多少、シャフトの硬度がズレていても、許容範囲には収まりますので、大きな問題にはなりません。
ただ、ベストなものとなると、一般的に使っているものよりもトルクが大きめの方が良い結果が出ることが多いと感じている、ということになります。

フェアウェイウッドシャフトよりドライバーの方が重くて硬いのはたまに見かけますが、おっしゃるように、これは見る人が見ると、とてもカッコ悪いので、フェアウェイウッドもビシッとカッコ良く、ドライバーより重いシャフトを装着した方が様にはなりますよ、とアドバイスします。

シャフトの進化を享受できるのは、軽量シャフトほど大きくなっていると言って良いです。
ドライバーとフェアウェイウッドのシャフト重量、グリップ重量などを考えながらクラブセッティングをすることは、素晴らしいことです。
普遍的な基本のノウハウですから、ずっと有効です。


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