ご無沙汰でした…と普通の挨拶をと思ったが、
この人にはそんな風にはしなかった。
七歳先輩の彼は有名なアマチュアゴルファーで、
幾つかのコースでクラブチャンピオン選を戦った。
彼には三年間負け続けた。
そして、勝ち続けて二年の間でクラブチャンピオンになった。
年上のライバルでお互いをよく知る相手になるのだろうか、
常連マッチプレーヤーなので上手く表現出来ない。
今なら、勝っても負けても楽しい遊びと思えるのだが、
勝ちたい者が年上の常勝チャンピオンに勝つのは至難で、
プレーは見ない!口は聞かない!卑しいマネはしない!を守り、
勝ちたい執着心と集中力を切らさずにプレーした。
20年以上前の事である。
…やぁ 元気だった?に応えて、
真正面から眼を見つめて笑顔無言で手を挙げた。
それが礼儀の様な気がした。

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